大石峠 (大分県)

大石峠とは

大石峠（おしがとうげ）は、大分県中津市山国町と日田市間に位置する峠です。この峠の名称は「おおいしとうげ」と読むのが一般的ですが、地域では「おしがと」と呼ばれることがよくあります。

概要

現在、大石峠は国道212号によって貫通されていますが、日田側と中津側の両方には急勾配が続く坂が広がっており、交通の難所とされています。特に悪天候時には、一定量の雨が降ると交通規制が行われることがあります。
特に冬季には積雪によるスリップ事故が多発し、非常に危険な状況を引き起こすことがあります。奥耶馬トンネル近くは木々に覆われていて日照が少ないため、雪が溶けにくいという特性もあります。

奥耶馬トンネルの真上には、かつて利用されていた大石峠隧道が存在しています。しかし、これは旧国道ではなく、別の目的で使用されてきたものです。

国道指定の経緯

大石峠が国道として指定されたのは1976年（昭和51年）に奥耶馬トンネルが貫通してからのことです。それ以前は、北に位置する伏木峠が国道として指定されていました。伏木峠は歴史的に見ても主要な道であり、大石峠は単なる里道にすぎなかったのです。しかし、モータリゼーションが進展する中で、伏木峠の狭険な道では増加する通行車両を収容しきれない状況になってしまいました。これに対処するため、大石峠を通る新しい道路が整備され、その結果国道が変更されました。

大石峠隧道の歴史

奥耶馬トンネルの真上に現在も残っている大石峠隧道は、明治時代に掘られたものです。この隧道は地質がもろく、モルタルなどの補強が施されていないため、時間とともに崩落が進んでいます。今のところ完全に埋没しているわけではありませんが、崩落によって形成された大きな穴が存在し、落石の危険があるため完全に通行止めとなっています。実際、崩落の影響で隧道の路盤が高くなっており、車両の通行はできない状態です。

結論

大石峠は自然と交通が交錯する場所で、その歴史や地形から見ると多くの興味深い側面があります。峠の急勾配や隧道の状態など、訪問する際には十分な注意が必要です。詳しい情報を踏まえて、地元の交通事情や歴史を理解することが重要です。

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