大船渡市立日頃市中学校

大船渡市立日頃市中学校について

大船渡市立日頃市中学校は、岩手県大船渡市の日頃市町に位置する公立の中学校でした。この学校は、1947年に日頃市村立日頃市中学校として創設され、その後、地域の合併により1982年に大船渡市立に改称されます。2020年3月には、大船渡市立第一中学校への統合に伴い閉校しました。

沿革の概要

日頃市中学校は1947年4月に開校し、その設立当初は日頃市小学校に併設されていました。1951年には独立した校舎が完成し、1963年には補食給食の提供が開始され、翌年からは完全給食が実施されるようになりました。1989年には新校舎が建てられ、1993年には体育館が完成しました。この学校では、さまざまな教育プログラムや施設が整備されてきました。

特筆すべきは、在学青少年の社会参加を促進する活動が1984年に県教育委員会から評価を受けたことや、校歌碑の設置、コンピュータ室の設置など、時代に応じた教育環境の整備が進められたことです。

教育目標と特色ある教育活動

日頃市中学校は、「豊かな心をもち、たくましく生きる人間の育成」や「自ら学び未来の創造に努める人間の育成」という教育目標を掲げていました。また、郷土芸能の伝承や社会人講師による講座、環境教育や奉仕体験活動を通じた特色ある教育活動も行われていました。これにより、生徒たちは地域への参加意識を高め、社会における役割を理解していくことができました。

部活動と施設

部活動も活発で、運動部には男子の軟式野球部、女子のバレーボール部、卓球部などがあり、文化部は総合文化部が設置されていました。しかし、1990年代にはテニス部が廃部になるなど、部活動の変遷も見られました。

校内には、広い体育館をはじめ、共同使用の屋外プールやテニスコート、校庭などの施設がありました。これらの施設は、生徒たちが身体を動かし、芸術や文化活動を行う土台となっていました。

周辺環境とアクセス

大船渡市立日頃市小学校と隣接している日頃市中学校は、地域社会と密接に結びついており、多くの住民が通学路として利用していました。アクセスは、鷹生川沿いにあり、近隣には関谷洞窟住居跡や日頃市地区公民館なども存在し、地域の歴史に触れることができる場所でもありました。バス停からは徒歩8分程度であり、自動車利用の場合、国道107号線経由でのアクセスが便利でした。

閉校とその後

2020年3月20日には閉校式が行われ、校名は歴史の中で刻まれることとなりました。この学校からは、多くの優れた人が育ち、特に元参議院議員の藤原良信氏や、ロサンゼルスオリンピック女子マラソン日本代表選手の佐々木七恵氏などが名を馳せました。

日頃市中学校の150年以上の歴史は、生徒たちの学びにとどまらず、地域全体の教育や文化にも寄与しました。大船渡市立第一中学校への統合後も、その教育方針や地域への貢献は引き継がれています。

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