大行進曲「大日本」

大行進曲「大日本」

概要

大行進曲「大日本」（だいこうしんきょく「だいにっぽん」、The Great Japan）は、作曲家である斉藤丑松によって作曲された行進曲です。この曲は、1940年（昭和15年）の紀元二千六百年を祝うために、海軍軍楽隊の行進曲として制作されました。当時、日本文化中央連盟が主催した「皇紀二千六百年奉祝芸能祭制定」において、陸軍と海軍の軍楽隊がそれぞれ同名の行進曲を作曲しましたが、陸軍版は『行進曲「大日本」』というタイトルで発表されました。

この曲は、当時からの慣例に倣い、4分の4拍子で構成されており、「大行進曲」という称号が与えられました。

初演

大行進曲「大日本」の初演は、1940年4月20日に日比谷大音楽堂で行われました。演奏は、内藤清五の指揮による海軍軍楽隊によって行われ、この曲が初めて公の場で披露されました。

第1回全日本吹奏楽コンクール

この曲は、1940年11月23日に大阪市で開催された「紀元二千六百年奉祝・集団音楽大行進並大競演会」、すなわち第1回全日本吹奏楽コンクールの課題曲としても採用されました。このコンクールは、大日本吹奏楽連盟と朝日新聞社が主催したもので、この曲は多くの吹奏楽団によって演奏される機会を得ました。

エピソード

作曲者の斉藤丑松は、この曲の楽想を練るため、およそ一ヶ月もの間、皇居の前に立ち尽くしていたという逸話が残っています。このエピソードは、彼がこの曲にどれほどの情熱を注ぎ込んだかを物語っています。

参考文献

• - 谷村政次郎『決定盤！マーチ・ベスト・コレクション 日本のマーチ（戦前編） 軍艦行進曲』（CDブックレット）竹村純一指揮海上自衛隊東京音楽隊、他、キングレコード、東京都文京区、2005年。KICW 3011。https://www.kingrecords.co.jp/cs/g/gKICW-3011/

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