大連周水子国際空港

大連周水子国際空港の概要

大連周水子国際空港（だいれんしゅうすいしこくさいくうこう）は、中華人民共和国遼寧省の大連市甘井子区に位置する重要な交通拠点です。一般的には「大連空港」として知られ、中心市街地から約10km離れた場所にあり、車や地下鉄で20分程度の距離にあります。周水子駅も近く、利便性が高い紹介といえます。この空港は大連で唯一の国際空港であり、民間機と共に軍用機も発着する軍民共用の空港です。

利用状況と空港拡張計画

2008年には820万人もの旅客が利用し、発着回数は7万2700回、貨物取扱量は13万トンに達して中国東北地区で最大の実績を記録しました。しかし、国内外の路線が増えたことに伴い、空港の設備は限界に近づいていました。そのため、金州湾に新空港を建設する計画が立てられました。

新空港の建設は長期的なプロジェクトであり、2009年から2010年にかけて周水子空港の第3期工事を行い、年間処理能力を1600万～1800万人に引き上げました。さらに、貨物輸送や郵便、保税区などの機能も備えた物流園区が整備されました。しかし、新空港の完成は2020年を予定していましたが、遅れが生じ、2023年以降の開港が見込まれています。

設備と運航状況

近年では経済成長に伴い、国内線・国際線ともに便数が増え、出発許可が降りにくく、遅延も発生しやすい事が課題です。時には搭乗券に早めの搭乗を促す注意書きが記載されることもあります。また、自然条件（霧、降雪、黄砂等）によりスケジュールが変更されることも少なくありません。特に、2017年8月には豪雨の影響で空港が一時的に冠水し、多くの救助活動が行われました。

空港の発展の歴史

大連周水子国際空港の歴史は長く、1905年に日露戦争が終結した際、日本の租借地となり、その後も日本の影響を受けて飛行場が設置されました。1927年には日本海軍が飛行場を建設し、1955年には中国人民解放軍に移管されたのち、民間利用が開始されました。

1985年には国際空港として正式に開放され、その後も数度の拡張が行われ、ターミナルビルや滑走路も近代化が進みました。2012年には全面改装が完了し、非常に多くの旅客を処理できる設備が整いました。

アクセスと周辺環境

空港へのアクセスは充実しており、国内線ターミナルの出口にタクシー乗り場が設置されています。大連中心部までは約12km、タクシーで25～30元程度の運賃です。また、地下鉄も利用でき、2015年には地下鉄2号線の機場駅が開通しています。バスも運行されており、手頃な料金で市内へアクセス可能です。

ただし、注意点として、国際線ターミナル周辺には「悪質なタクシー」が存在するため、利用者は正規のタクシー乗り場を利用することを推奨します。

結論

大連周水子国際空港は、その歴史的背景と共に、中国東北地域の航空交通の中心地として重要な役割を果たしています。新たな空港の開発に伴い、さらなる発展が期待されています。

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