大邱神社

大邱神社は、かつて朝鮮半島、現在の韓国大邱広域市に位置していた神社です。その歴史は、1906年（明治39年）に達城山に皇大神宮の遙拝所が設けられたことに始まります。この遙拝所は、1913年（大正2年）に大邱神社と改称されました。

1915年（大正4年）には、神殿の改築と参殿の新築が行われ、神社としての創立が出願されました。そして、神社寺院規則（大正4年朝鮮総督府令第82号）に基づき、1916年（大正5年）4月22日に天照大神を祭神とする大邱神社の創立が正式に許可されました。これにより、大邱神社は正式な神社としての歩みを始めることとなりました。

その後、1936年（昭和11年）8月11日には、道供進社（道より神饌幣帛料を供進すべき神社）に指定され、神社の格式が上がりました。同年12月7日には、国魂大神の増祀が許可され、祭神が追加されました。そして、1937年（昭和12年）5月15日、大邱神社は国幣小社に列格されるという重要な転換点を迎えました。これは、神社が国によって公式に認められたことを意味し、その重要性が増したことを示しています。

しかし、その歴史は第二次世界大戦の終結とともに終わりを迎えます。日本の敗戦に伴い、1945年（昭和20年）11月17日、大邱神社は廃止されました。神社としての役割を終え、その歴史に幕を閉じたのです。

祭神としては、主神に天照大神と国魂大神が祀られており、他に素盞鳴尊が配祀されていました。これらの神々は、それぞれ異なる役割と意味を持っており、大邱神社において重要な存在でした。

大邱神社の歴史は、日本の統治下における神社制度の一側面を示すものであり、その設立から廃止までの過程は、当時の政治的、社会的状況を反映しています。この神社は、地域住民の信仰の中心地であり、その存在は地域の歴史に深く刻まれています。現在はその姿を留めていませんが、その歴史は記録として残り、今もなお語り継がれています。

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