大野恒太郎

大野恒太郎

大野恒太郎（おおの こうたろう、1952年4月1日 - ）は、日本の検察官、弁護士、そして実業家として幅広い分野で活躍した人物です。法務事務次官、東京高等検察庁検事長、検事総長といった要職を歴任し、日本の法曹界に多大な貢献を果たしました。その経歴は、検察官としてのキャリアのみならず、企業経営においてもその手腕を発揮しています。

生い立ちと学歴

大野恒太郎氏は、東京都で生まれました。1970年に東京都立富士高等学校を卒業後、東京大学法学部に進学。1974年に同大学を卒業し、司法修習を経て、法曹界への道を歩み始めます。1978年には、ハーバード・ロー・スクールでLL.M（法学修士）を取得し、国際的な視野も養いました。

検察官としてのキャリア

1976年に検事に任官し、東京地方検察庁検事としてキャリアをスタートさせました。その後、ハーバード大学への留学を経て、法務省刑事局付、大阪地方検察庁検事、東京地方検察庁検事といった要職を歴任。1994年には法務省刑事局参事官、1996年には法務省大臣官房参事官、1998年には法務省刑事局総務課長、2000年には東京地方検察庁総務部長と、着実にキャリアを積み重ねていきました。

2001年には内閣官房司法制度改革推進本部事務局次長に就任し、司法制度改革にも携わりました。2004年には宇都宮地方検察庁検事正、2005年には最高検察庁総務部長、2007年には法務省刑事局長を歴任。2009年には法務事務次官に就任し、検察行政の中枢を担いました。2011年には仙台高等検察庁検事長、2012年には東京高等検察庁検事長に就任。そして、2014年7月18日には、検事総長に就任し、検察官としてのキャリアの頂点を迎えました。

弁護士、実業家としての活動

2016年11月には弁護士登録（第一東京弁護士会）を行い、森・濱田松本法律事務所客員弁護士として活躍。2017年には、イオン取締役兼指名委員、小松製作所監査役、伊藤忠商事監査役といった企業の要職に就任し、その経営手腕を発揮しました。また、公益財団法人国際民商事法センター理事長も務めるなど、幅広い分野で活躍しています。2019年には法務省検察官適格審査会委員に任命され、法曹界への貢献も続けています。

2022年には、長年の功績が認められ、瑞宝大綬章を受章しました。

大野恒太郎氏は、検察官としての豊富な経験と、企業経営における卓越した手腕を兼ね備えた人物として、日本の法曹界、経済界に大きな影響を与え続けています。

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