大阪はびきの医療センター

大阪はびきの医療センター：歴史と役割

大阪はびきの医療センターは、大阪府羽曳野市に位置する、呼吸器疾患とアレルギー疾患を専門とする総合病院です。1952年の開院以来、大阪府の医療を支える重要な役割を担ってきました。その歴史は、結核療養所としての始まりから、大阪府立羽曳野病院、大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターを経て、現在の名称に至るまで、時代の変化とともに発展を遂げています。

沿革：結核療養所から総合医療センターへ

1952年、大阪府立結核療養所羽曳野病院として開院した同センターは、当初結核患者の治療に特化していました。その後、1973年には新病棟が竣工し、病床数も増加。呼吸器集中治療室も設置され、医療体制の充実が図られました。

1976年には大阪府立羽曳野病院と改称、結核と免疫アレルギー疾患の治療を重点的に行う基幹病院としての役割を担います。1990年代には循環器内科、消化器内科が新設され、診療科の拡充が進みます。外来診療の充実や結核外来棟の開設、診療科の名称変更など、段階的に医療サービスの向上に努めてきました。

2003年には大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターと改称し、呼吸器とアレルギー疾患治療への特化が明確になります。その後も、大阪府病院事業条例廃止に伴う運営移行や臨床研究部の設置など、組織的な変化を経てきました。2017年には現在の名称である大阪はびきの医療センターへと改称し、新たなスタートを切りました。2023年には老朽化した病棟の建て替えに伴い、新病院に移転し、病床数の変更が行われています。

診療体制と医療機能

大阪はびきの医療センターは、呼吸器内科、呼吸器外科、アレルギー内科、感染症内科などを中心とした診療体制を構築。さらに、循環器内科、消化器外科、産婦人科、小児科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科なども設置し、総合的な医療を提供しています。肺がん治療の中核を担う大阪府がん診療拠点病院にも指定されており、地域がん診療連携拠点病院としての役割も果たしています。

また、地域医療支援病院、エイズ治療拠点病院（結核・重症呼吸器感染症併発患者）、難治性多剤耐性結核広域拠点病院、大阪府アレルギー疾患医療拠点病院、大阪府小児地域医療センターなど、数多くの指定・認定を受けています。これらの指定は、同センターの高い医療水準と地域医療への貢献を示しています。

交通アクセスとその他

同センターへのアクセスは、近鉄バス羽曳野線「府立医療センター」下車すぐです。近鉄南大阪線藤井寺駅、古市駅からバスで約10分と、比較的アクセスしやすい立地にあります。

近年、医療機器の再使用問題が判明し、社会的な問題となりました。同センターでも再使用が確認され、再発防止に向けた取り組みが不可欠となっています。

大阪はびきの医療センターは、長年にわたる歴史と高度な医療技術、そして地域医療への貢献により、大阪府の医療を支える重要な役割を担っています。今後も、地域住民の健康を守り、質の高い医療を提供していくことが期待されます。

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