大阪フィルハーモニー交響楽団

概要

大阪フィルハーモニー交響楽団、通称「大フィル」は、大阪市西成区岸里に本拠を置く日本を代表するオーケストラの一つです。日本オーケストラ連盟の正会員としても知られるこの団体は、公益社団法人大阪フィルハーモニー協会によって編成され、様々な音楽活動を展開しています。

毎年10回の定期演奏会を行い、積極的にレコーディングも行っています。また、大フィルには「大阪フィルハーモニー会館」と呼ばれる専用の練習施設があり、団員たちはここで高い音楽性を追求しています。団体の特徴として、日本で最も多くのレコードやCDを発表しているオーケストラとも言われています。

そして、創立者で現・名誉指揮者の朝比奈隆の指導の下、ブルックナーやベートーヴェンの交響曲の演奏で全国的な名声を獲得しました。1975年に行われたブルックナーの交響曲第7番の演奏会は、今でも多くのファンに聴かれ続けています。

2003年には、大植英次が音楽監督に就任し、これ以降、彼の指揮の下、マーラーの交響曲第2番「復活」や第6番「悲劇的」などの名作を取り上げるなど、成功を収めました。大植の活躍により、オペラの上演形式でも多彩なプログラムを実施し、近代曲も取り入れて進化した演奏を披露しています。

大フィルサウンド

大フィルのサウンドは、朝比奈隆の時代から培われたもので、ヨーロッパ（特にドイツやオーストリア）のオーケストラに連なる特徴を持つ「大フィルサウンド」として知られています。このサウンドは、時代を超えて多くのリスナーから愛され続けています。

近年では、特に指揮者やコンサートマスターの交代があったことも特徴であり、多様な音楽性を持つアーティストが活動を続けています。例えば、2012年には大植が音楽監督を退任し、尾高忠明が新たに音楽監督に就任しましたが、これによりオーケストラは新たな時代に突入しました。

多くの室内合奏団も結成されており、ブルーメンクァルテットやQuartetto RoSSoなどの団体が活動しています。これらのアンサンブルは、時に東京での演奏も行い、幅広い音楽ファンに親しまれています。

歴史

大阪フィルの歴史は1947年まで遡り、関西交響楽団として設立されました。初の定期演奏会は、朝比奈隆の指揮により行われ、以降多くの歴史的なイベントが続きました。この間に、1960年には大阪フィルハーモニー交響楽団に改称され、さらなる活動を展開しました。特に1972年にはマーラーの交響曲第8番を1000人を超える出演者と共に演奏し、大成功を収めました。

現在も大フィルは、新春名曲コンサートや三大交響曲の夕べ、第九シンフォニーの夕べなど、様々な演奏会を通じて音楽文化の普及に努めています。国内外の演奏旅行では、多くの観客を魅了し続けています。これからも、次世代への発展が期待される大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽活動に目が離せません。

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