大阪マーチャンダイズ・マートビル

大阪マーチャンダイズ・マートビル（OMMビル）の概要

大阪マーチャンダイズ・マートビル、略称OMMビルは、大阪府大阪市中央区大手前1丁目にそびえ立つ地上22階、地下4階建ての複合施設です。大川沿いに位置し、京阪グループの京阪建物が保有・管理、そして京阪ホールディングスの本社もこのビルに構えています。その独特の、横長の壁のような外観は、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴのシカゴ川沿いに建つマーチャンダイズ・マートを彷彿とさせます。両ビルとも、かつての鉄道駅の跡地に建設されたという共通点も持っています。

経緯と建設目的

OMMビルの歴史は、1963年に京阪本線が地下化・延伸されたことに遡ります。それまで大阪側のターミナル駅であった天満橋駅（地上駅）は、現在のOMMビルがある場所から西側、天満橋筋を挟んだ場所に地下駅として移転しました。この旧駅跡地の有効活用を図るべく、大阪市と京阪電鉄、そして竹中工務店などの出資により、1966年に第三セクター「株式会社大阪マーチャンダイズ・マート」が設立されました。そして、この会社によって1969年にOMMビルが竣工したのです。

当時の建設目的は、船場地区などに集中していた問屋街の再編でした。都市環境の変化に伴い非効率となっていた問屋街を、OMMビル内に同一業種の問屋を集積させることで効率化を目指したのです。竣工当時は西日本一の高さを誇るビルでもありました。高さは78.0メートル、延べ床面積は131,415.668平方メートルにも及びます。設計・施工は竹中工務店が担当し、現在の耐震基準と同等の耐震性を備えています。

建物の特徴と変遷

1989年には、外装を現在の総マジックミラーガラス張りに改修。大小様々な展示ホールを備え、数々の展示会などに利用されてきました。オフィスフロアには京阪ホールディングスを始めとする多くの企業が入居し、3,000人以上が就労しています。地下1階から2階には、レストラン街や郵便局などの一般向けテナントが入り、高層階には展望レストラン（開業当初は回転式）があります。かつては夏季に屋上スカイガーデンでビアガーデン営業も行われていましたが、現在はプレミアムオフィス専用庭園として活用されています。ビルの正面玄関前には、「商業の神様」マーキュリーの像が建つなど、見どころも多いビルです。

地下2階からは天満橋駅と地下通路で直結しており、利便性も高いです。かつてビル北側にはアクアライナーの天満橋港がありましたが、2008年には天満橋駅北出入口近くに八軒家浜船着場に移設されました。2015年には京阪電鉄が運営会社株式を取得し、完全子会社化。大規模な再開発計画も検討されている段階です。2016年には運営会社は京阪建物株式会社へと商号変更されました。

フロア構成

22階：PREMIUM OFFICE
21階：PREMIUM OFFICE専用庭園
4階～20階：テナント、貸会議室（9・10階は京阪ホールディングス本社）
3階：事務所、病院
2階：展示ホール
1階：エントランス、貸会議室
B1階：郵便局、各種テナント
B2階：レストラン街、各種テナント、天満橋駅連絡通路
B3階：駐車場
B4階：倉庫

交通アクセス

* 天満橋駅（京阪本線・京阪中之島線・地下鉄谷町線）直結

周辺環境

OMMビルの周辺には、天満橋、京阪シティモール、京阪キャッスルホテルなどがあります。また、天満橋交差点も近く、ビジネスや観光の拠点として最適な立地です。

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