大阪公立大学医学部附属病院

大阪公立大学医学部附属病院：歴史と最新の医療技術が融合する拠点

大阪公立大学医学部附属病院は、大阪市阿倍野区に位置する、歴史と伝統を誇る大学病院です。特定機能病院としての指定を受け、大阪府災害拠点病院としての役割も担っています。その歴史は1925年、篤志家・岸本吉右衛門氏の寄付と市費によって設立された市立市民病院にまで遡ります。以来、幾多の変遷を経て、大阪市立医科大学、大阪市立大学医学部附属病院と発展を遂げ、2022年には大阪市立大学と大阪府立大学の統合により、現在の名称となりました。

病院の理念と方針

病院は「智・仁・勇」の建学精神に基づき、地域住民の健康に寄与する質の高い医療の提供、こころ豊かで信頼される医療人の育成、そして医療の進歩へのたゆまぬ努力を理念として掲げています。

具体的な方針としては、患者本位の安全で質の高い医療、地域医療の向上への貢献、健康・予防医学の推進、最新の高度医療の提供、人間味豊かな優れた医療人の育成、新しい診断法・治療法・予防医学の開発、そして質の高い多彩な研究推進などが挙げられます。これらの活動を通じて、地域社会に貢献し、医療の発展に寄与することを目指しています。

沿革：市民病院から大学病院へ

1925年の市立市民病院設立から始まり、1944年には大阪市立医学専門学校附属病院となり、1948年には大阪市立医科大学附属病院へと発展しました。1955年には大阪市立大学への統合により大阪市立大学医学部附属病院となり、2022年に大阪公立大学医学部附属病院へと改称されました。この間、1949年には看護師育成のための厚生学院（後の看護専門学校）を開設するなど、医療人育成にも力を注いできました。看護専門学校は2000年に閉校となりましたが、その歴史は病院の歩みと深く関わっています。

病院の建物も時代とともに変化してきました。1993年には新病院が竣工し、それまでの本館、北館、南館、東館は解体されました。この新病院建設は、最新の医療技術に対応するための大きな一歩となりました。

指定施設と診療科

大阪公立大学医学部附属病院は、厚生労働省より特定機能病院、DPC対象病院、がんゲノム医療連携病院としての指定を受けています。大阪府からは、大阪府災害拠点病院、肝疾患診療連携拠点病院、認知症疾患医療センター、地域がん診療連携拠点病院、救命救急センター、地域周産期母子医療センター、難病診療連携拠点病院としての指定を受けており、幅広い医療ニーズに対応できる体制を整えています。また、学会指定の造血幹細胞移植推進拠点病院でもあります。

2022年4月現在、38の診療科が設置され、高度な専門性を有する医師や医療従事者が、患者一人ひとりに最適な医療を提供しています。

MedCity21：先端予防医療への取り組み

2014年に開設された先端予防医療部附属クリニックMedCity21は、あべのハルカス21階に位置しています。公立大学法人による運営としては全国初となる検診事業を行う施設として注目を集めています。人間ドックのほか、総合診療、乳腺外来、妊婦検診なども行い、受診者の同意のもと、バイオバンクの整備や大学医学部の臨床研究データの回収にも取り組んでいます。

アクセス

JR、Osaka Metro、阪堺電気軌道、近鉄など複数の交通機関からアクセス可能で、利便性の高い立地も特徴です。

まとめ

大阪公立大学医学部附属病院は、長い歴史と最新の医療技術を融合させた、地域社会に貢献する重要な医療機関です。高度な医療技術と温かい医療を提供することで、地域住民の健康を守り、医療の発展に貢献し続けています。

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