大阪国際平和センター

ピースおおさか：戦争と平和を学ぶ大阪の拠点

大阪国際平和センター（愛称：ピースおおさか）は、大阪城公園内にある戦争と平和に関する調査研究、展示を行う施設です。1989年、大阪府と大阪市の共同出資により設立された公益財団法人大阪国際平和センターが運営しています。

戦争の爪痕と平和への願い

大阪は太平洋戦争中、アメリカ軍による激しい空襲を受け、甚大な被害を被りました。この歴史を風化させず、戦争の悲惨さと平和の大切さを後世に伝えるため、平和センターは設立されました。

センターには、大阪大空襲をはじめとする空襲の被害状況を示す資料や写真、1トン爆弾の模型などが展示されています。満州事変から太平洋戦争終結までの経緯、原爆、アウシュビッツ強制収容所に関する資料も展示され、多角的な視点から戦争の実相を伝えています。

開館以来、延べ188万人以上が来館し、その多くは小中学生など教育目的の来場者です。平和学習の場として、重要な役割を果たしています。

誤展示と撤去：歴史の検証と改善

2011年、センターの「朝鮮コーナー」で展示されていた写真4枚に誤りが見つかり、撤去されました。これらの写真は、戦前の朝鮮半島で撮影されたものにも関わらず、日本への強制連行を示す証拠写真として、誤った解説と共に展示されていました。

具体的には、水豊ダム建設現場の写真や新聞記事の写真が、強制労働の証拠として提示されていました。担当者の逝去により、誤展示に至った経緯は不明ですが、長年に渡る誤った情報提供は、歴史認識の観点から問題視されました。この事例は、歴史資料の正確性と検証の重要性を改めて認識させる出来事となりました。

この問題を受けて、センターは展示内容の見直しを行い、より正確な情報を提供することに努めています。歴史資料の展示においては、常に検証と改善が求められることを示す一例と言えるでしょう。

施設概要とアクセス

平和センターは、大阪城公園という歴史的な環境の中に位置しています。アクセスも良好で、JR大阪環状線、地下鉄中央線、地下鉄長堀鶴見緑地線森ノ宮駅から徒歩5分です。開館時間は午前9時30分から午後5時までですが、月曜日、国民の祝日の翌日、年末年始、毎月月末は休館日となっています。

組織概要

平和センターは、理事長、理事、監事、評議員などからなる組織で運営されています。これらのメンバーは、平和に関する専門知識や経験を持ち、センターの活動を支えています。具体的なメンバーの氏名などは、公式ウェブサイト等でご確認ください。

まとめ

大阪国際平和センターは、戦争の歴史を学び、平和の大切さを考えるための貴重な施設です。展示資料だけでなく、誤展示の事例を通して、歴史資料の正確性と検証の重要性を学ぶこともできます。大阪を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。

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