大阪市立十三市民病院

大阪市立十三市民病院

大阪市立十三市民病院は、大阪府大阪市淀川区に位置する医療機関で、地方独立行政法人大阪市民病院機構によって運営されています。この病院は、1949年に設立され、地域住民の公的医療を確保する役割を担っています。最初は診療所としてのスタートでしたが、同年12月には54床を有する市立病院として正式に開院しました。

施設の歴史と発展

設立以来、病院は増改築を行いながら成長してきました。2002年には新たな地に移転し、より広い施設での診療を開始しました。2009年には、世界保健機関および国連児童基金から「赤ちゃんにやさしい病院」として認定されるなど、子どもへの配慮にも力を入れています。さらには2010年には呼吸器内科を新設し、結核医療への対応も強化しました。

2014年には地方独立行政法人に移行し、より効率的な運営を目指しています。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年には大阪府から新型コロナウイルスの重点医療機関に指定され、専用病院として運営を始めました。

診療科と医療の提供

病院では、内科、糖尿病内科、呼吸器内科をはじめ、小児科、消化器内科、外科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、麻酔科、放射線科、助産師外来、女性専用外来など、多岐にわたる診療科を設置しています。

新型コロナウイルス感染症への対応

新型コロナウイルスの流行以降、病院は多くの感染症患者を受け入れ対応しています。2021年1月時点で約700名の患者を診療しており、医療従事者には大きな負担がかかることも明らかになっています。特に、医師や看護師の退職者が相次ぐ中で、病院の運営には厳しい課題が山積しています。

経済的な面でも、専門病院としての業務が始まってからは、通院患者数が半減し、月次収入も大幅に減少しています。そのため、2020年7月には産婦人科以外の外来を再開しましたが、従来どおりの患者数には戻っていないのが現状です。

医療機関の指定・認定

この病院は、救急告示病院（二次救急）や大阪府肝炎専門医療機関といった複数の指定・認定を受けており、公益財団法人日本医療機能評価機構からも認定を受けた病院です。特に新型コロナ専用の病院としての役割を果たすために、日々その医療体制を強化しています。

交通アクセスと関連書籍

アクセスは、阪急神戸本線の神崎川駅から徒歩8分、阪急電鉄の十三駅からは徒歩約12分で、非常に便利です。また、大阪市立十三市民病院の取り組みに関する書籍も出版されており、医療対応についての知見が広がっています。

例として、2020年に出版された『大阪市立十三市民病院がつくった 新型コロナウイルス感染症対応BOOK』などがあり、実務でのノウハウがまとめられています。このように、十三市民病院は地域の医療を支える重要な役割を果たしています。

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