大阪市立高見小学校

大阪市立高見小学校

大阪市立高見小学校は、大阪府大阪市此花区高見一丁目に位置する公立の小学校です。此花区の北東部に広がる住宅地を主な校区としており、特に地域内には大規模な住宅団地「高見フローラルタウン」が立地していることが特徴です。

沿革

当校の歴史は、1925年（大正14年）にまで遡ります。学校が設立されたのは、当時の西成郡稗島村でした。この地域は、現在の西淀川区姫島と此花区高見に相当し、新淀川の開削工事によって南北に分断されていました。分断された高見地区から、児童たちは渡し船を利用して稗島尋常高等小学校（現在の大阪市立姫島小学校）へ通学していましたが、地域が工業地帯として発展するにつれて稗島小学校の児童数が増加したため、その対策が必要となりました。

このような背景から、1922年（大正11年）に現在の高見地区に稗島尋常高等小学校の分校が設置され、主に低学年の児童が学ぶようになりました。そして、1925年3月31日には、この分校が母体となり、稗島第二尋常小学校として独立開校を果たしました。開校直後の同年6月には、大阪市への編入に伴い、大阪市西淀川尋常小学校と改称されています。学校の創立記念日は、校舎が完成した同年6月15日と定められました。

1941年（昭和16年）、国民学校令の施行に伴い、学校は大阪市高見国民学校へと改編されました。これは、1928年（昭和3年）にこの地域の地名が西淀川区高見町となり、1943年（昭和18年）に此花区へ編入されたことに対応した名称変更でした。

太平洋戦争末期の戦局が悪化する中、児童の安全を確保するため、1944年（昭和19年）には愛媛県へ、翌1945年（昭和20年）には滋賀県へと、二度にわたる集団疎開が実施されました。しかし、度重なる大阪大空襲、特に1945年6月の空襲により、学校の校舎は全焼するという甚大な被害を受けました。

終戦後、校舎と地域が被災した影響から、1946年（昭和21年）3月には一時的に休校措置が取られ、児童たちは大阪市伝法国民学校（現在の大阪市立伝法小学校）へ統合されて通学することになりました。

戦災からの復興が進むにつれて、地域住民の間から学校再開を望む声が高まりました。これを受けて、1956年（昭和31年）には、かつての学校敷地付近（現在の大阪市立此花中学校運動場あたり）に大阪市立伝法小学校の分校として学校機能が復活しました。そして、1958年（昭和33年）4月1日をもって、伝法小学校から再び独立し、「大阪市立高見小学校」として正式に再開校しました。この再開から50周年を迎えた2008年（平成20年）6月には、記念式典が盛大に挙行されています。

明治時代中期以降、当校の周辺地域は工業地帯として発展していましたが、昭和中期以降は工場の撤退が相次ぎました。これを受けて、1985年（昭和60年）からは大規模な再開発計画が進められ、新たな住宅団地の整備が始まりました。この地域環境の変化に対応するため、学校も移転することになり、1988年（昭和63年）には、新しく開発された住宅団地「高見フローラルタウン」内に建てられた現在の校舎へ移転しました。なお、旧校舎の跡地は、隣接する大阪市立此花中学校の敷地拡大に利用されています。

通学区域および進学先

当校の通学区域は、大阪市此花区の高見地域（高見二丁目の一部を除くほぼ全域）です。卒業生は、原則として大阪市立此花中学校へ進学します。

アクセス

阪神なんば線 千鳥橋駅から北へ約800メートル。
阪神なんば線 伝法駅から東へ約1キロメートル。
阪神本線 淀川駅から南西へ約1キロメートル。
大阪シティバス「高見小学校前」バス停が学校の最寄りです。

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