伝法駅

伝法駅：淀川のほとりにある阪神なんば線の駅

駅の概要

大阪市此花区伝法三丁目に位置する伝法駅は、阪神電気鉄道阪神なんば線に属する駅です（駅番号：HS 47）。阪神なんば線が伝法線として開業した当初は、7ヶ月間、当駅が終着駅でした。現在では地上駅ですが、2029年度の完成を目指し高架駅への建て替え工事が進行中です。

歴史

1924年（大正13年）1月20日、伝法線大物駅～伝法駅間の開通と同時に開業しました。同年8月1日には千鳥橋駅まで延伸され、途中駅となりました。その後、1964年（昭和39年）5月20日に伝法線が西大阪線に、そして2009年（平成21年）3月20日には阪神なんば線と改称されました。2014年（平成26年）4月1日には駅番号が導入されました。

興味深いことに、駅名のローマ字表記はかつて「DENPO」でしたが、2009年の駅名標更新時に「Dempo」に変更されました。現在もこの表記が用いられています。

高架化工事は、2026年度に下りホーム、2029年度に上りホームの切り替えを予定しており、駅の近代化と利便性向上に大きく貢献するでしょう。

駅構造

伝法駅は、盛土上の地上駅で、相対式ホーム2面2線を有しています。分岐器や絶対信号機がないため、停留所に分類されます。改札は1階、ホームは2階に位置しています。

バリアフリー化工事により、2010年3月27日にはエレベーターが設置され、各ホームと改札口の連絡がスムーズになりました。また、トイレも1階に集約され、利用者の利便性が向上しています。現在の駅舎は2010年2月頃に完成したもので、以前の駅舎とは位置が異なります。

ホームの有効長は128mあり、阪神車両の6両編成（19m級）と近畿日本鉄道車両の6両編成（21m級）に対応しています。改札口はホームの難波寄り端にあります。

高架化工事では、淀川に近いという地理的条件から、仮線を設けずに北西側に新駅を建設しています。これは、阪神の高架化工事においては珍しいケースと言えるでしょう。

乗り場

公式サイトや阪神アプリでは、上りホームを1番線、下りホームを2番線として案内されていますが、実際には構内にはのりば番号の表記はありません。

利用状況

2019年（令和元年）の1日平均乗降人員は約8,389人です。近年は、乗降人員、乗車人員ともに変動が見られます。（具体的な数値は資料参照）

駅周辺

伝法駅周辺には、伝法公園、此花伝法郵便局、大阪市立伝法小学校、伝法幼稚園などの施設があります。また、鴉宮、澪標住吉神社、正蓮寺などの歴史的建造物や寺社も点在しています。

アクセス

バス路線も充実しており、大阪シティバスの43号系統（大阪駅前行/酉島車庫前行）と59号系統（西九条・野田阪神前・大阪駅前行/酉島車庫前・北港ヨットハーバー行）が利用可能です。最寄りの停留所は「伝法」です。

隣の駅

※福駅までは1.5kmと、阪神線の中でも最長の駅間距離です。これは淀川という大きな川を挟んでいることが理由の一つと考えられます。

まとめ

伝法駅は、歴史と変化を刻んできた駅であり、現在も高架化工事という大きな変化の真っ只中にあります。淀川のそばに位置するその立地や、周辺環境、そして未来への発展に注目が集まる駅です。今後、高架化が完成すると、さらに利便性が高まることが期待されます。

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