大阪府立咲くやこの花
中学校・
高等学校は、
大阪市此花区に位置する公立の中高一貫校です。
2008年に新たに創設されたこの学校は、
大阪市立扇町
高等学校と
大阪市立此花総合
高等学校を統合した結果誕生しました。この学校は、
大阪市立として初の中高一貫校であり、
大阪府内の
公立学校としても初の試みの一つです。
学校の設立経緯
母体となる二校はそれぞれ長い歴史を持っており、その教育実践を受け継いでいます。しかし、新設されるにあたって、学校の敷地は新たに
大阪市此花区西九条に設けられました。設立初年度の
2008年度から
2009年度には、前身校の2校も一時的に新校舎内で共存する形を取っていました。また、
2022年度からは
大阪府へと移管され、名称も「
大阪府立咲くやこの花
高等学校・
中学校」に一新されました。
咲くやこの花
高等学校では、
総合学科、
演劇科、食物文化科の3つの学科が設置されており、その入学者は
高等学校入試での選考を経て決定されます。また内部進学も可能で、特に
総合学科には異なる専門分野に対応する6つの系列が用意されています。これにより生徒は自らの興味や将来の進路に合わせて科目を選び学ぶことができます。
演劇科は全国的にも数例の公立
高等学校における専門学科であり、専門家による指導の下で
演劇を学ぶ貴重な機会を提供しています。さらに食物文化科では
調理に関する専門知識や技術を学びつつ、
調理師資格の取得も目指せるカリキュラムが整っています。
併設の咲くやこの花
中学校もまた、多様な選択科目を用意し、特に理工分野や体育、言語、美術やデザインなどに重点を置いた学習が行われています。生徒一人一人の特性に応じて能力を伸ばすことを目指し、
高等学校の教員が
中学校の授業を受け持つこともあります。
中学校の卒業生は、高校へ無選抜での進学が可能であり、教育の連携が強化されています。
入学選考と移管
中学校は
2022年度から
大阪府の管理下に移行したことに伴い、従来は
大阪市内在住者しか出願できなかった募集範囲が
大阪府全域に拡大されました。そのため、より多くの生徒がこの教育機関へ進学するチャンスを得ることが可能となりました。以前の年度では地域によって出願制限があったことを考えると、大変大きな変化です。
卒業生について
出身者の中には、ミュージカル俳優やシンガーソングライター、プロレスラーなど、さまざまな分野で活躍する人々がいます。中でも
演劇科の卒業生は、学校で培ったスキルを生かして芸能の世界に進んでいることが多いようです。特に
演劇科は、専門的な技術や表現力を磨くために非常に魅力的な選択肢であり、個々の可能性を広げています。
交通アクセス
アクセスは、
西九条駅から約400メートルの距離にあり、公共交通機関での訪問が便利です。
大阪環状線やJRゆめ咲線、
阪神なんば線を利用しても容易に行くことができ、通学環境も整備されています。
このように、
大阪府立咲くやこの花
中学校・
高等学校は、地域の教育界における新しい取り組みを象徴する存在として、今後もさらなる発展が期待される教育機関です。