大阪府立花の文化園

大阪府立花の文化園は、大阪府河内長野市に位置する植物園です。もともとは林業試験場として利用されていた10ヘクタールの土地を有効活用し、1990年に開催された国際花と緑の博覧会の理念を受け継ぎ開園しました。

園内は「花に憩う」「花に学ぶ」「花で交流する」という3つの基本方針のもと、四季折々の花々が栽培され、一年を通して様々な植物を鑑賞することができます。エントランスを抜けると、まず目に飛び込んでくるのは美しい装飾花壇です。その奥には、ピラミッド型のガラス屋根が特徴的な大温室があり、熱帯植物やサボテンなどの珍しい植物を見ることができます。

また、園内には、石原和幸氏がデザインした「コミュニティガーデン」や、装飾花壇を一望できる展望デッキ、イベントホール、図書館、レストラン、ガーデンショップなど、多様な施設が充実しています。梅園では、毎年2月中旬から約1ヶ月間、こたつに入りながら梅を鑑賞する「こたつでぬくぬく梅見物」が開催され人気を集めています。

さらに、ユニークな取り組みとして、月に一度「コスプレの日」が設けられ、園内の更衣室がコスプレイヤーに無料開放されています。また、ペット同伴での入園も許可されており、公設の植物園としては異例の対応が注目されています。

夜間には、桜や紅葉の時期に合わせて無料開放されることもあります。過去には、イルミネーションイベントも開催され、夜の植物園を幻想的に彩りました。

運営体制については、2011年から指定管理者制度が導入され、複数回の運営者変更を経て、現在は「花の文化園withワールドインテック」が管理業務を行っています。近年では、園内で野菜やハーブの栽培も開始し、収穫イベントやヤギの飼育・公開など、農業を取り入れた新たな試みも行われています。

開園10周年を機に誕生したマスコットキャラクター「フルル」は、現在は勇退していますが、園内には「フルル」をモチーフにしたものが今も残っています。

アクセスは、西名阪自動車道藤井寺ICまたは南阪奈道路羽曳野ICから国道170号を経由し、文化園口交差点を左折すると到着します。公共交通機関を利用する場合は、南海高野線および近鉄長野線 河内長野駅からバスに乗り、「上高向（花の文化園）」バス停で下車すると徒歩約15分です。

関連書籍として、園内で栽培されていた花を写真で紹介した「花の絵本　花の文化園」があります。

近隣には、南花台や奥河内くろまろの郷があり、花の文化園と合わせて楽しむことができます。特に奥河内くろまろの郷には、当園との間に連絡階段が設けられ、アクセスが便利になっています。

大阪府立花の文化園は、花を楽しむだけでなく、様々なイベントや体験を通して、花や植物と触れ合うことができる魅力的な植物園です。

もう一度検索