大阪産業大学短期大学部

大阪産業大学短期大学部

大阪産業大学短期大学部（おおさかさんぎょうだいがくたんきだいがくぶ、英語: Junior College, Osaka Sangyo University）は、かつて大阪府大東市に本部を置いていた日本の私立短期大学です。設置・運営は学校法人大阪産業大学によるものでした。1950年に開設され、2017年7月20日をもってその歴史に幕を閉じました。略称は「産短」として親しまれました。

概要

わが国で最初に認可を受けた短期大学の一つとして、1950年に大阪交通短期大学という名称で、大阪市城東区に誕生しました。当初は運輸科のみの単科短大としてスタートしましたが、その後、交通経営科、機械科、自動車工業科などを加え規模を拡大しました。しかし、四年制大学である大阪産業大学の設置に伴い、学科体制が見直され、最終的には自動車工業科（後に自動車工学科）単科の体制となりました。1990年代初頭の最盛期には、1学年の定員が400名に達するなど多くの学生が集まりましたが、時代の変遷とともに定員は縮小され、2013年度の入学生受け入れを最後に、短期大学としての役割を終えることとなりました。

教育と特色

教育・研究の核は、自動車整備士の育成を目指す自動車工学科でした。この学科は、近畿地方で唯一の自動車工業系学科であり、2013年当時、大阪府内で新規募集を行っていた唯一の理工系短期大学でもありました。学生はここで、二級自動車整備士の受験資格を得ることができました。

元々大阪交通短期大学として設立された経緯から、かつては芝浦短期大学（廃止）や東京交通短期大学と並び、交通関連分野の学科を持つ数少ない短期大学の一つでした。大阪産業大学とは同一キャンパス内にあり、日常的な交流が活発だったため、多くの卒業生が大阪産業大学へ編入学する進路を選びました。かつては男子学生が中心でしたが、近年は女子学生の姿も増えていました。

沿革

短期大学の歴史は、1928年に設置された大阪鉄道学校を前身とします。

1949年10月 文部省へ短期大学設置認可申請。
1950年3月14日 短期大学設置認可。
1950年4月1日 大阪交通短期大学開学（運輸科第二部、通信教育部）。
1951年3月2日 学校法人大阪交通学園設立。
1962年4月1日 自動車工業科（第一部・第二部）を増設。
1963年4月1日 機械科（第一部・第二部）、交通経営科を増設。
1964年4月1日 自動車工業科第二部、運輸科第二部、機械科、交通経営科の学生募集を停止。
1966年4月1日 大阪産業大学短期大学部へ改組。自動車工業科単科体制に移行。
1968年4月1日 自動車工業科定員を200名に増員。
1975年4月10日 設置者を学校法人大阪産業大学に変更。
1981年4月1日 自動車工業科定員を350名に増員。
1991年4月1日 自動車工業科定員を400名に増員。
1999年4月1日 自動車工業科定員を250名に減員。
2002年4月1日 自動車工業科定員を200名に減員。
2004年1月 大学入試センター試験参加短期大学となる。
2007年4月1日 自動車工業科を自動車工学科に名称変更。
2013年4月1日 自動車工学科定員を150名に減員。この年度をもって学生募集を停止。
2017年7月20日 正式に廃止。

基礎データと施設

最終所在地は大阪府大東市中垣内3-1-1でした。交通アクセスは、JR学研都市線野崎駅から徒歩約15分、または近鉄バス「産業大学前」バス停留所の利用が便利でした。バスはJR住道駅、近鉄瓢箪山駅、近鉄新石切駅、JR四条畷駅などから運行されていました。

象徴として使用されていたカレッジマークは、大阪産業大学と同一のデザインでした。学生生活は基本的に大学と合同で行われ、クラブ活動や学園祭も同様でした。主な施設として、2・3号館、AMC、実習棟などが利用され、実習は工学部と内容が同じでも別の建物で行われることもありました。学生食堂としては「おくだ食堂」や「クリスタルテラス」がよく利用されていました。

組織と進路

廃止時点での学科は自動車工学科（入学定員150名）のみでした。過去には運輸科（第二部）、自動車工業科（第一部・第二部）、機械科（第一部・第二部）、交通経営科といった学科が存在しました。卒業生の多くは、系列校である大阪産業大学へ編入学しました。系列校には他に大阪産業大学附属中学校・高等学校、大阪桐蔭中学校・高等学校、大阪産業大学附属歯科衛生士学院専門学校がありました。

研究活動としては、『大阪交通短期大学研究論叢』、『大阪交通短期大学紀要』などの研究成果が発行されていました。

関連事項として、廃止された日本の短期大学一覧や、自動車整備士養成施設などが挙げられます。

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