2007年12月15日にフジテレビ系で放送されたこの特別企画は、
1987年に起きた「
大韓航空機爆破事件」を題材としたドラマとドキュメンタリーの要素を持っています。視聴率は16.4%を記録し、多くの視聴者の関心を集めました。
事件の背景
1987年11月29日、115人もの命が失われた
大韓航空機爆破事件。この事件の実行犯として捕らえられたのが、北朝鮮籍の若い女性、
金賢姫(キム・ヒョンヒ)であり、彼女は事件の際に「蜂谷真由美」と名乗っていました。彼女は当時20代と若く、逃亡直前に日本のバーレーン大使館員に捕まったのです。ドラマは、バーレーンにおける捕縛の過程や、事件を巡る裏話を、当時の関係者のインタビューやニュース映像を交えながら描き出しています。
ドラマの構成
この特別企画では、リアルな取材とドラマの演出を融合させ、事件の歴史を深く掘り下げています。視聴者は、事件の詳細や関係者の苦悩、緊迫した状況を追体験することができます。ドラマ化することで、事件が引き起こした社会への影響や、個人の人生への影響も色濃く表現されています。
出演者について
主演を務めたのは、高嶋政伸と
美元です。二人は本作での共演を契機に、2008年に結婚しましたが、残念ながら2012年には離婚しています。高嶋は「砂川昌順」として、事件解明に向けて奔走する官僚役を演じ、
美元は実行犯・
金賢姫を演じています。その他のキャストには
伊藤淳史、
半海一晃、
中丸新将、
利重剛、
勝村政信らが名を連ね、各々が事件の様々な側面を演じています。
制作とスタッフ
このドラマは、制作にあたるフジテレビ報道局が手掛けました。企画を
立松嗣章が担当し、脚本は野尻靖之が執筆、演出は田島大輔が行っています。また、プロデューサーには成田一樹、大隅正睦、樋口徹、そしてドラマ部分を中山ケイ子、ドキュメンタリー部分を伊藤みさとが担当しました。
この作品は「
土曜プレミアム」という枠での放送であり、事件の重要性やそれに関わった人物たちのドラマを余すことなく伝える内容となりました。記憶の中にある悲劇的な事件を、次世代に伝える取り組みでもあり、事件の真実とその後の影響を見つめ直すことのできる貴重な機会を提供しています。