大須演芸場

大須演芸場の紹介

概要

大須演芸場（おおすえんげいじょう）は、愛知県名古屋市中区大須にある寄席及び劇場であり、地域で唯一の寄席として知られています。大須観音の近くに位置し、落語や漫才、手品、浪曲など多様な演芸が定期的に行われています。

当演芸場は木造の2階建てで、1階には約131席の椅子席、2階には約48席の座敷席が整っています。開館当初から戦後の名古屋において常設の寄席として営業を続け、名古屋の演芸シーンに大きく貢献してきました。ビートたけしや明石家さんまなど著名な芸人が駆け出し時代にここで舞台を踏んでいますが、時には観客がたった1人ということもあるなど、厳しい客入りも経験してきました。

歴史

前身と開館

大須演芸場の前身は、1947年に再開された港座という劇場です。この劇場はストリップ劇場や映画館などを経て、1965年に落語やコント、漫才を上演する寄席として新たにオープンしました。当時は地元の著名な落語家や芸人が出演し、名古屋の芸能文化を支えました。

席亭を務めた樋口君子の後、1973年からは足立秀夫が席亭として経営を引き継ぎました。彼の時代には、経営難が続いたものの多くの芸人が出演し、名古屋での寄席文化を支え続けました。

経営の苦難と復活

1985年には家賃滞納による強制執行が行われ、一時的に運営が危ぶまれましたが、様々な人々の支援により再び盛況を迎えました。特に古今亭志ん朝は、名古屋では行われない特別な独演会を行い、毎年多くの観客を集めました。このように大須演芸場は数々の危機を乗り越え、地域の人々に愛され続けています。

2015年には新たに一般社団法人「大須演芸場」が設立され、寄席の運営が再スタートしました。この頃からは地域のイベントや企業セミナーなど、幅広い利用が進められています。

施設

大須演芸場は、客席数が2015年のリニューアル後に減少し、1階には約131席、2階には約48席の計179席にしました。また、舞台の構成も変更され、出演者の名前が書かれた盤が設置されています。

主な特徴

大須演芸場では、毎月1日から7日までの定席期間中、落語や漫才、講談などが上演されます。公演内容はそれぞれ異なり、地元の芸人や東京・大阪からの客演も多く見られ、観客は多様な演芸を楽しむことができます。

また、毎年特別な公演やイベントが開催され、観客を集めています。地域の人々にとっては、懐かしさや楽しみを感じさせる場所となっており、継続的に地元文化に貢献しています。

今後

大須演芸場は今後も地域密着型の寄席として、成長を続けていくことでしょう。新たな芸人の登場や、さらなるイベントの開催を通じて、名古屋の寄席文化の発展に寄与していくことを期待されているのです。

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