天丼てんや

天丼てんやについて

天丼てんやは、ロイヤルホールディングス傘下のロイヤルフードサービスが運営する天丼・天ぷら専門店です。「てんや」の愛称で親しまれており、手軽な価格で本格的な天丼や天ぷらを味わえることで人気を集めています。

歴史

1989年、東京駅の八重洲地下街に1号店をオープンしました。創業者の岩下善夫は、日本マクドナルドの創業メンバーでもあり、和食のファストフード化に着目しました。当時高価だった天丼を大衆化するため、コンベア式フライヤーを独自開発し、職人不要で短時間での調理を可能にしました。これにより、500円という低価格で天丼を提供し、開業当初から行列ができるほどの人気を博しました。この「500円ワンコイン天丼」は長年看板メニューでしたが、2018年に一時値上げ、2020年に再び500円に戻り、2024年現在は560円となっています。

こだわりの食材

天ぷら粉は創業以来、日清製粉グループと共同開発したオリジナルを使用しています。また、天ぷら油は日清オイリオグループに特注した植物油を使用し、素材にもこだわっています。

運営体制の変化

創業以来、テンコーポレーションが運営していましたが、2006年と2010年のTOBによりロイヤルホールディングス傘下となりました。2021年にはロイヤルホストに吸収合併され、現在はロイヤルフードサービスが運営しています。

メニュー

定番の「天丼」には、海老、イカ、キス、カボチャ、インゲンが入っています。「上天丼」は海老2匹とレンコン、カボチャ、インゲン、「野菜天丼」はナス、サツマイモ、マイタケ、レンコン、カボチャ、インゲンが盛り付けられています。いずれの天丼にも味噌汁が付きます。

その他、主要な具材を盛り合わせた「オールスター天丼」や「海老とり天丼」などもあります。また、天ぷらを別皿で提供する「天ぷら定食」、天丼とそばやうどんのセットメニューも用意されています。ほとんどのメニューはテイクアウトも可能ですが、天丼弁当には味噌汁が別売りとなります。季節限定メニューも提供されています。

天ぷらは盛り合わせや単品でも注文でき、天丼に天ぷらを追加することも可能です。生ビールや日本酒も提供しており、天ぷらをつまみながらお酒を楽しむ需要にも対応しています。

ロイヤルHD傘下になって以降、変わり種天丼も登場しましたが、現在は定番メニューを中心に展開しています。

2013年からは毎月18日を「てんやの日」とし、特定の天丼を割引価格で提供するサービスを行っていましたが、2020年8月からは一部店舗を除き終了。現在は、毎月18日を含む1週間を「てんやWeek」とし、「上天丼弁当」の割引販売を実施しています。

店舗展開

2024年1月現在、17都道府県に148店舗を展開しています。創業以来、首都圏が中心でしたが、近年は西日本にも店舗を拡大しています。かつては九州・沖縄地方にも出店していましたが、現在は撤退しています。

このほか、高級路線の「天ぷらてんや」を3店舗展開し、海外にも32店舗を展開しています。直営店の他、フランチャイズ展開や、ロイヤルコントラクトサービスを通じて高速道路のサービスエリアや空港内にも店舗があります。

参考文献

“てんや1号店　天丼の価格破壊は東京駅の地下から始まった”. NEWSポストセブン (2017年10月28日). 2024年1月12日閲覧。
用松靖弘 (2016年10月21日). “「マック」と「てんや」の意外な関係”. 日経ビジネス. 2024年1月7日閲覧。
高井尚之 (2022年8月14日). “「天丼てんや」人気支える味への徹底したこだわり”. 東洋経済オンライン. 2024年1月12日閲覧。
長浜淳之介 (2016年8月12日). “てんやが天丼チェーンとして“唯一”全国展開できた理由”. ITmediaビジネスオンライン. 2024年1月13日閲覧。

外部リンク

公式ウェブサイト
天丼てんや てん娘(こ)ちゃん - X（旧Twitter）
てんや娘 - Facebook
てんやおじさん - YouTubeチャンネル

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