天会

天会（てんかい）について

「天会」は、中国史において異なる時代に用いられた元号であり、主に以下の二つを指します。

1. 北漢の天会（957年 - 973年）
五代十国時代に存在した北漢で使用された元号です。北漢は、後漢の武将であった劉崇が建てた国で、現在の山西省一帯を支配していました。
957年から973年までの期間、北漢はこの「天会」を元号として使用しました。
この時代の北漢は、周辺の国々との間で政治的・軍事的な駆け引きを繰り広げており、「天会」の期間もその動乱の中で推移しました。

2. 金の天会（1123年 - 1137年）
金の太宗（在位：1123年 - 1135年）と熙宗（在位：1135年 - 1149年）の治世で使用された元号です。
金は、女真族が建てた王朝であり、遼を滅ぼし、北宋を圧迫して華北に進出しました。
「天会」の период（1123年 - 1137年）は、金が勢力を拡大し、華北における支配を確立していく重要な時期にあたります。
金の太宗の時代には、北宋を滅ぼし、靖康の変を引き起こしました。その後、南宋との間で対立が激化し、長期にわたる戦争が始まりました。
熙宗の時代には、金の支配体制の安定化が図られました。しかし、内部では貴族間の権力闘争が絶えず、政治的な不安定要素も抱えていました。

このように、「天会」という元号は、北漢と金という異なる王朝で使用されましたが、それぞれの時代において重要な意味を持っています。北漢においては、五代十国時代の動乱期を象徴し、金においては、王朝の成立と拡大の時期を象徴しています。

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