天国へのカレンダー

天国へのカレンダー～A calendar to heaven～：命の尊さを問う感動の物語

2005年5月20日、フジテレビ系列で放送された『天国へのカレンダー～A calendar to heaven～』は、数少ないガン看護のスペシャリストとして活躍後、自らもガンに侵された実在の看護師、石橋美和子さんの生涯を描いた感動の実話に基づくテレビドラマです。

物語は、桜舞う春の日に成慈総合病院に赴任してきたガン看護専門の看護師、吉岡由希子から始まります。彼女は、白血病を宣告された少女、橋本千尋が病院の屋上から飛び降りようとするのを必死に止めます。自殺を考えていた千尋を、家族の悲しみを訴え、説得。この出会いが、二人の強い絆の始まりでした。

一方、ガン病棟の外科医、望月隼人は担当していた少年の死をきっかけに、病院を辞めたいと父親である病院院長の望月洋一に告げます。しかし、父親は患者を見送ってからにしろと諭します。その患者のカルテには「三村幸子」の名前が記されていました。

そんな中、由希子の体に異変が起こります。隼人が三村幸子の病室を訪ねると、そこには由希子の姿がありました。愕然とする隼人に対し、由希子は自分が三村幸子であることを告白します。そして、彼女は自身のガンとの闘病生活を始めることになります。

このドラマは、由希子を取り巻く人々との交流を通して、命の尊さや生きることの大切さを深く考えさせられます。千尋との出会いをきっかけに、由希子は多くの患者と深く関わり、彼らの痛みや希望を共有し、支え合っていく様子が丁寧に描かれています。

また、由希子と隼人、そして病院の医師や看護師たちの葛藤や成長も物語に深みを与えています。彼らはそれぞれの立場から、患者の命と向き合い、時には悩み苦しみながらも、懸命に生きる姿を見せてくれます。

特に、由希子と隼人の関係性はドラマの見どころの一つです。最初は仕事上の関係だった二人ですが、由希子の闘病を通して、お互いを深く理解し、支え合うようになっていきます。彼らの絆は、困難な状況の中でも希望を見出す力となるのです。

さらに、ドラマでは、ガン患者とその家族の苦悩や葛藤、そして希望もリアルに描かれています。高木哲夫とその娘、ゆかりの物語は、私たちに家族の愛の大切さを改めて気づかせます。

『天国へのカレンダー』は、単なる病気の物語ではなく、生と死、そして人間の強さと優しさ、そして希望を描いた、心に残るヒューマンドラマです。豪華キャスト陣による繊細な演技と、美しい映像、そして心を揺さぶる音楽が、視聴者の心を深く感動に包み込みます。

【キャスト】
吉岡由希子（藤原紀香）
望月隼人（玉木宏）
安西恵理（木村多江）
橋本千尋（香椎由宇）
高木哲夫（渡辺いっけい）
高木ゆかり（戸田恵梨香）
望月洋一（竜雷太）
島田靖子（高橋惠子）

【スタッフ】
脚本：浅野有生子
プロデューサー：平部隆明
監督：唐木希浩
音楽：窪田ミナ
* 制作：フジテレビ、関西テレビ、ホリプロ

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