天徳寺 (関市)

天徳寺は、岐阜県関市天徳町に位置する曹洞宗の寺院です。本尊は釈迦如来で、山号を瑞雲山と称します。

歴史

天徳寺は、曹洞宗の大本山である總持寺の直末寺院として、由緒ある歴史を刻んでいます。寺伝によれば、貞治元年（1362年）に、当時の有力者であった六角氏頼が、在中宗宥を開山として招き、寺を建立したとされています。

しかし、その後の戦国時代において、天徳寺は戦火に見舞われ、一時的に荒廃してしまいました。寺が再び活気を取り戻したのは、江戸時代の寛文6年（1668年）のことです。この時、鋳物師であった伊佐善信が寺の中興に尽力し、現在の姿へと再建されました。

寺宝と霊場

天徳寺は、寺宝として著名な円空仏を所蔵しています。円空仏とは、江戸時代前期の僧侶である円空が彫った仏像で、独特の作風が特徴です。また、境内には弘法大師を祀る弘法堂があり、中濃八十八ヶ所霊場の八十四番札所としても知られています。この霊場は、美濃地方の中部に位置する88の寺院を巡礼するもので、多くの参拝者が訪れます。

近代

現在では地域の人々に親しまれており、歴史と文化を伝える寺院として大切にされています。

参考文献

関市教育委員会『新修関市史 通史編 近世・近代・現代』p444 平成11年

外部リンク

公式サイト

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