天皇杯・皇后杯全日本バスケットボール選手権大会

天皇杯・皇后杯全日本バスケットボール選手権大会：日本バスケットボール界の頂点を目指して

天皇杯・皇后杯全日本バスケットボール選手権大会（通称「オールジャパン」）は、日本におけるバスケットボールの最高峰を決定する、毎年開催される国民的スポーツイベントです。男子は天皇杯、女子は皇后杯として開催され、日本全国から強豪チームが集結し、白熱した試合を展開します。

大会概要

日本バスケットボール協会が主催するこの大会は、ノックアウト方式のトーナメント戦で行われます。数多くの予選を勝ち抜いたチームが、頂点を目指して激戦を繰り広げます。かつては東京体育館や駒沢オリンピック公園総合運動場体育館、国立代々木競技場などが会場として使用されていましたが、近年は準々決勝以降はさいたまスーパーアリーナが会場として使用されています。使用球は日本協会検定球（モルテン製）です。

大会の歴史

本大会の歴史は古く、1921年に大日本体育協会主催の「全日本籠球選手権大会」として第1回大会が開催されました。1931年には日本バスケットボール協会（当時、大日本バスケットボール協会）が発足し、同協会が主催となり、女子大会も同時に開始されました。天皇杯・皇后杯が下賜されたのは第1回大会からとされていますが、その時期については議論もあります。戦後、大会名称に「総合」が加えられ、2010年には日本協会主催大会としては初めて報奨金（チーム強化奨励金）の導入が決定されました。

男子リーグに関しては、2005年のbjリーグ創設によりJBLとの2リーグ分裂時代がありました。bjリーグ所属チームの本大会出場は長らく叶いませんでしたが、2012年にbjリーグ枠が設けられ、千葉ジェッツが初めて出場を果たしました。2016年にはBリーグが発足し、男子1部リーグが一本化されました。2017年からは大会名が「全日本バスケットボール選手権大会」となり、フォーマットも大きく変更されました。

参加チーム

本大会には、全国各地の強豪チームが参加します。B1リーグ、Wリーグの上位チームを始め、大学、社会人、高校の全国大会優勝チーム、更には各地方ブロック予選を勝ち抜いたチームなど、多様なカテゴリーから選抜された精鋭たちがしのぎを削ります。地方ブロック予選は、北海道、東北、関東、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州の各地域で行われ、各地域の代表チームが本大会への切符を手にします。

大会方式とルール

トーナメント方式で争われ、都道府県代表決定戦も本大会の1次ラウンドとして組み込まれます。高校以上のチームが出場可能です。ルールはFIBAルールに準拠し、審判員数は試合の進行に応じて変更されます。選手エントリーは18名までで、大会期間中の変更は禁止です。外国籍選手については、かつては出場制限がありましたが、現在はオン・コート・ワンが適用されます。ただし、B1リーグ勢同士の対戦ではB1リーグのルールが準用される場合もあります。3位決定戦は行われず、準決勝敗退の2チームが3位となります。

大会日程と表彰

大会日程は近年変更され、9月に男女同時開催の1次ラウンドが行われ、その後、各ラウンドが順次開催されます。優勝チームには天皇杯（男子）・皇后杯（女子）をはじめ、JOC杯、日本バスケットボール協会杯、金メダル、プレート、ウイニングボール、そしてチーム強化奨励金が贈られます。準優勝、3位、ベスト5、そして参加チームにもそれぞれ賞典が用意されています。

放送

決勝戦はNHK Eテレで生中継され、準々決勝以降はNHK BSでも放送されます。インターネットでもライブ配信が行われ、全国のファンが熱戦をリアルタイムで楽しむことができます。

まとめ

天皇杯・皇后杯全日本バスケットボール選手権大会は、日本バスケットボール界の最高峰を決めるだけでなく、全国各地のバスケットボールファンにとって一大イベントとなっています。その歴史、熱戦、そして将来への展望を含め、日本のバスケットボールを語る上で欠かせない大会です。

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