天野彬

天野彬（あまの あきら）

天野彬氏は、日本のメディア研究者、著作家、メディアコンサルタント、マーケターとして多岐にわたる分野で活躍しています。現在は電通メディアイノベーションラボの主任研究員として、SNSの動向や若者のコミュニケーション実態について研究し、その知見を著作やメディア出演を通じて発信しています。また、SNS活用に関するコンサルティングやキャンペーン設計も数多く手掛けています。

人物・経歴

東京都品川区出身。弁理士の父とピアニストの母のもとに生まれました。2006年4月、一橋大学社会学部に入学し、加藤哲郎ゼミでインターネットコミュニケーションの社会学を学びました。2010年3月に同大学を卒業後、東京大学大学院情報学環・学際情報学府に進学。2012年3月に修士課程を修了し、Master of Arts and Sciencesの学位を取得しました。

大学院では、水越伸研究室に所属し、モバイルコミュニケーションを活用したUser Generated Content (UGC) のあり方や、そこから展望されるオンライン時代のコミュニティのあり方について研究しました。修士号取得論文は、「ARによる公共的コミュニケーションの可能性と課題―広島における地域コミュニティ構築の試みを事例として―」です。

大学院在学中には、電通、博報堂、九州大学大学院芸術工学研究院による産学連携プロジェクト「MIRAI DESIGN LAB.」に、学生チームの一員として参加。「信任貨幣 (Confidence Currency)」という新しい貨幣のあり方を提案し、その成果は『二十年先の未来はいま作られている』（日本経済新聞出版社、2012年）として出版されています。

2012年4月、株式会社電通に入社。マーケティング部門、新規事業開発部門を経て、電通メディアイノベーションラボにて研究・コンサルティング業務に従事しています。ソーシャルメディア／SNSといったコミュニケーションテクノロジーの進化と、若者の価値観や情報行動にフォーカスした知見開発に定評があります。「マス型・インフルエンサー型・シミュラークル型の情報伝播」「情報との出会いはググるからタグるへ」「動画時代のES-M-L（消える、盛る、ライブ）」「AISASからALSASへ」「HYPE消費」などのキーワードを提唱しています。

日経Think! エキスパートコメンテーター、Forbesオフィシャルコラムニストなどを務め、業界のソートリーダーとしても活動しつつ、明治学院大学社会学部非常勤講師としても教鞭を執っています。

著書

単著

『シェアしたがる心理―SNSの情報環境を読み解く７つの視点―』（宣伝会議、2017年）
『SNS変遷史―「いいね！」でつながる社会のゆくえ』（イースト新書、2019年）
『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる―ショートムービー時代のSNSマーケティング―』（世界文化社、2022年）

共著

『二十年先の未来はいま作られている』（日本経済新聞出版社、2012年）
『情報メディア白書』（ダイヤモンド社、2016年～2024年）
『仕事に「好き」を、混ぜていく。 あなたのB面を本業に生かすヒント』（電通Bチーム編著、翔泳社、2020年）
『ニューコンセプト大全 仕事のアイデアが生まれる50の思考法』（電通Bチーム編著、KADOKAWA、2020年）
『メディアリテラシー　吟味思考（クリティカルシンキング）を育む』（時事通信出版局、2021年）
『広告白書』（日本経済新聞出版、2022年、2023年）

テレビ・ラジオ出演

数多くのテレビ番組やラジオ番組にゲストコメンテーターとして出演し、SNSのトレンドや若者文化について解説しています。

連載・寄稿・インタビュー取材

Forbes JAPAN、ウェブ電通報、IT mediaなど、様々なメディアで連載記事を執筆。SNSマーケティングや情報行動に関する深い洞察を提供しています。

講演・セミナー登壇

宣伝会議、ad:tech tokyo、日本マーケティング協会など、多数の講演やセミナーに登壇し、SNSの最新動向やマーケティング戦略について講演しています。

プロジェクト・研究会・委員

スマートニュース・メディア研究所、日本広告学会、日経Think!などで、研究会や委員を務めています。

受賞歴

「MIRAI DESIGN AWARD 2030」受賞（2011年）
* デジタルマーケティング分野における日本の若手代表インフルエンサーとしてAdobeより選出（2018年）

天野彬氏は、メディア研究者として、常に進化し続けるSNSの動向を的確に捉え、その知見を社会に還元することで、日本の情報社会の発展に貢献しています。

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