太古宗

太古宗（たいこしゅう）

太古宗は、正式名称を韓国仏教太古宗といい、韓国仏教における主要な宗派の一つです。朝鮮仏教の伝統的な教義では僧侶の妻帯は認められていませんが、太古宗ではこれを認めている点が大きな特徴です。この背景には、日本統治時代の日本仏教の影響があるとされています。

歴史

太古宗は、1970年1月に真宗を宗長として設立されました。朝鮮戦争後、日本統治時代に妻帯を始めた僧侶と、伝統的な非妻帯の比丘僧との間で対立が生じました。この対立が、太古宗という新たな宗派誕生のきっかけとなりました。1970年4月8日には、ソウル特別市で大宗師真宗が開創を宣言しました。

太古宗は、釈迦牟尼仏を本尊とし、太古普愚を宗祖としています。教義経典には金剛経を用いており、釈迦の教えである自覚覚他覚行円満行を根本としています。また、太古宗祖の宗風を宣揚し、見性成仏、伝法度生を宗旨としています。

太古宗の主張によれば、その起源は372年、高句麗時代に中国から伝来した朝鮮初期の太古普愚に遡るとされています。太古宗は、この太古普愚の法脈を受け継いでいるとされています。

組織

太古宗の組織は、宗長の下に総務院、監査院、宗会が置かれています。また、賞罰委員会、法規委員会、告示委員会という3つの委員会があります。総務院の下には5部3課が設置されており、各寺院の宗務院や教会も総務院の管轄下にあります。総務院長は宗会の選挙で選出され、宗長の承認を得て就任します。宗議員は選挙で選ばれた後、宗長によって任命されます。信徒組織としては、中央に全国中央信徒会があり、地方には総務院配下の地方信徒会が存在します。

活動

太古宗は教育文化事業にも力を入れており、1972年2月には仏教聖典を刊行しました。また、機関誌として月刊仏教を発行しています。布教活動としては、春と秋に教育者特別修練大会を開催しており、ソウル市内の法輪寺をはじめとする各教会では、毎週日曜日に定期法会を主催しています。

太古宗は、韓国仏教において重要な役割を果たしており、その活動は多岐にわたります。独自の歴史と教義を持ち、社会に貢献しています。

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