太平洋空軍 (アメリカ空軍)

太平洋空軍について

太平洋空軍（PACAF）は、アメリカ空軍の主要な部隊の一つであり、太平洋及びアジア地域における空軍戦力を有効に活用するための組織です。約45,000名の人員を擁し、ハワイ州のパールハーバー・ヒッカム統合基地に司令部を置いています。空軍の作戦指揮系統ではアメリカインド太平洋軍の下に位置しています。

歴史

太平洋空軍は、第二次世界大戦中の1944年にアメリカ陸軍航空軍の部隊を統括するための組織として設立されました。当初、オーストラリアのブリスベーンに設置された極東空軍がその前身であり、日本軍との戦闘に従事していました。戦後の1945年12月にはアメリカ陸軍太平洋航空軍団に改編され、さらなる航空軍を擁しながら各地に展開しました。

1947年には極東空軍に戻され、その後1957年に現在の太平洋空軍へと名称が変更されました。この間、朝鮮戦争やベトナム戦争にも投入され、冷戦時代には前線部隊の展開が行われました。1986年以降は、アメリカ太平洋軍の指揮下に入っています。

組織編成

太平洋空軍は、現在3つの主要航空軍を持ち、各航空軍は日本、韓国、アラスカの各基地に展開しています。具体的な主要部隊は次の通りです：

• - 第5空軍（5th AF）: 日本の横田基地

- 第44戦闘飛行隊（F-15C/D）
- 第67戦闘飛行隊（F-15C/D）

• - 第7空軍（7th AF）: 韓国の烏山空軍基地

- 第8戦闘航空団（F-16C/D-40）
- 第51戦闘航空団（A-10C、F-16C/D-40）

• - 第11空軍: アラスカ州のエルメンドルフ-リチャードソン統合基地

- 第90戦闘飛行隊（F-22A）
- 第517空輸飛行隊（C-17A）

• - 第36航空団: グアム アンダーセン空軍基地

- 拘束機材などの運用が行われています。

特に、第18航空団は日本の嘉手納飛行場を拠点に活動しており、様々な航空機が運用されています。また、空中給油や航空管制の任務を担う部隊も重要な役割を果たしています。

現在の運用状況

太平洋空軍は、現在、抑止力及び地域の安定を目的とした多様な作戦を実施しています。これには災害救援活動や国際的な任務も含まれ、地域の同盟国との協力を密にしています。特に、アジア太平洋地域は戦略的に重要であり、各国との連携が強調されています。

今後も太平洋空軍は、安心安全な空の領域を確保するため、連携強化や新技術導入を進めていくことが期待されています。

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