太田みぎわ

太田みぎわ：脚本から演出まで、独自のAV表現世界を築く監督

1991年生まれの太田みぎわ氏は、日本のAV業界において独特の存在感を放つ監督・脚本家です。大学時代は演劇に携わっていましたが、作品制作そのものよりも、人と話し合い、脚本を練り上げる過程に魅力を感じていました。

進路に迷っていた頃、二村ヒトシ氏の本がきっかけとなり、AV監督という道を選びます。2016年、ソフト・オン・デマンド（SOD）に入社。同期には、小松氏、ANZO氏、秋山メメ氏といった面々がいました。

ADとしての経験を経て、2017年4月、木村真也氏との共同監督作品『これマジ！？女体に【憑依】できる男は実在した！』で監督デビューを果たします。その後、SODの「ノットリレーベル」ではプロデューサーも兼任。このレーベルでは、いわゆる「憑依モノ」を専門に手がけました。

一般的なAV作品も制作する一方で、『憑依バカッター』のような社会現象を題材にした作品や、ミュージックビデオ風の作品、モキュメンタリー形式の作品など、型にはまらない斬新なアイデアで話題を呼びました。その独創的な作品群は、しばしば「発想が異常」と評されるほど。2020年には、週刊プレイボーイのエロデミー賞監督賞を受賞（受賞作品は『憑依バカッター 小倉由菜 エロバカ行為怒涛の20連発 大大大炎上SP』）。

2020年8月、SODを退社。同年9月、TOHJIRO氏率いるDogmaに移籍します。この移籍の背景には、SODへの感謝と、自身の創作活動における方向性の変化がありました。太田氏は、SODでの経験を土台としながらも、自身の理想とする作品制作を追求するため、新たな環境を求めたのです。TOHJIRO氏を師と仰ぎ、その作風を学びながら、独自の道を歩み始めました。

太田氏の作風は、緻密な脚本と綿密な計画に基づいています。「基本的には0から100まですべて台本に書きます。で、全部段取りを組んでそれ通りにやってもらいます」と語るように、徹底した準備の上で撮影に臨みます。

師匠として尊敬するTOHJIRO氏、木村真也氏、二村ヒトシ氏。そして、黒澤あらら氏、葵刀樹氏といった監督たちから影響を受けていますが、自身の作風は「針の穴を通すような、細い細い一点集中の作品」「掘って掘って、潜って潜って、深いところに行きたい」と表現するように、深く掘り下げた、独特の表現世界を追求しています。

情熱的な作風で知られるTOHJIRO氏を尊敬する一方で、自身は異なるアプローチを取っています。それは、緻密な脚本に基づいた演出と、設定から生まれるリアルな感情表現です。

SOD時代、Dogma時代と、数々の話題作を世に送り出してきた太田みぎわ氏。その作品群は、AVという枠を超え、社会や人間の深層に迫る、独自の表現世界を構築しています。今後も、その独創的な才能で、観る者を魅了し続けることでしょう。

主な監督作品（抜粋）

これマジ！？女体に【憑依】できる男は実在した！（2017年）
【※閲覧注意】ヤバすぎる、闇ロ○売買の実態…（2019年）
憑依バカッターシリーズ（2019年～2020年）
がいがぁかうんたぁ実写版（2020年）
通電ショック洗脳実験シリーズ（2020年～）
麻酔ホルマリン漬け少女コレクション…（2021年）
毒ガス/媚薬deガンギマリ洗脳実験シリーズ（2021年～）
【性処理】下水管少女シリーズ（2022年～）
一日（膣）奴隷宣言…（2023年）

出演作品

他人のSEXで生きてる人々3（2022年、CSヌーヴェルパラダイス）

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