太田幸夫

太田幸夫のプロフィール

太田幸夫（おおた ゆきお）は1939年に生まれた、日本のサインデザイナーとグラフィックデザイナーである。彼は愛知県の刈谷市出身で、多摩美術大学の教授を務めた後、現在は太田幸夫デザインアソシエーツの代表を務めている。また、NPO法人サインセンターの理事長としても活躍しており、ISO国内委員会の委員にも名を連ねている。彼のデザインは、企業のコーポレートアイデンティティ（CI）から公共の案内サインに至るまで、多岐にわたっている。

経歴

太田は1958年に愛知県立刈谷高等学校を卒業した後、1962年には多摩美術大学美術学部図案科を卒業した。その後、1966年には多摩美術大学院を修了し、さらにイタリアのベニス国立美術学院でグラフィックデザインを学んだ。彼は1965年から1968年にかけてグラフィック・デザイン社で編集を行い、その後東京造形大学で助手や講師として教鞭をとった。1972年から1975年にはピクトリアル研究所の主任研究員として活動し、1973年には西ドイツのミュンヘン大学でビジュアルデザインについての研究に従事した。1978年から1979年にはアメリカ国立文化研究所でのフェローシッププログラムに参加した。1993年から1999年まで多摩美術大学の教授として在籍した。

主な業績

太田幸夫は、主にサインデザインにおいて多くの成果をあげている。特に、通産省のシンボルマークとCI計画や、非常口サインの改良は、彼の代表的な仕事の一部である。また、つくばセンタービルや慶応義塾幼稚舎のサイン計画を手がけ、国連大学のサインデザインも実施した。彼のデザイン手法は視覚言語「LoCos」にも影響を与えている。

受賞歴

数多くのデザイン賞を受賞している太田は、1977年にSDA賞を受賞し、以降も多くのプロジェクトで評価を得ている。特に代官山ヒルサイドテラスサイン・コミュニケーション計画や、非常口サインに関する研究は高い評価を受けた。1987年にはピクトグラムデザインに対して特別賞を受賞し、1990年には大阪まちなみ賞のグランプリを獲得している。このように、彼のデザインは多方面で認められている。

著作

太田幸夫は自らのデザイン哲学や手法について数冊の著作を持ち、広く一般に公開している。著書には『ピクトグラム〔絵文字〕デザイン』や『目で見ることばのデザイン』、『サイン・コミュニケーション』、『マーク・記号の大百科』などがある。これらの著作を通じて、彼のデザインに対する考え方や技術を多くの人に伝えている。

まとめ

太田幸夫は、日本におけるサインデザインの第一人者として、その影響力を発揮してきた。彼の業績は、教育者としての側面に加え、独自のデザインを通じて社会に貢献している点で特筆すべきものである。今後も彼のデザインに対する取り組みが期待される。

もう一度検索