太田英明

太田 英明（おおた ひであき）

1963年（昭和38年）5月19日生まれ、東京都葛飾区出身。茨城県水戸市で中学・高校時代を過ごし、茨城県立水戸第一高等学校を経て慶應義塾大学文学部文学科を卒業。現在は文化放送のアナウンサー、そしてエグゼクティブ・プロデューサーを務めています。

来歴

学生時代に演劇に打ち込み、自己表現の場を求めてアナウンサーを志します。当初はテレビ局を希望し、キー局の最終選考まで進むも涙をのみます。特に日本テレビの面接で徳光和夫氏から声に関する厳しい指摘を受け一時落ち込みますが、駅で見かけた「向き不向きより前向き」という広告に励まされ、再起を決意したというエピソードは知られています。

1986年（昭和61年）4月、念願叶って文化放送に入社。以来、一度もスポーツ実況を担当したことがないという珍しい経歴を持ち、これは現職男性アナウンサーとしては彼だけです（2015年当時の竹内靖夫氏も同様でした）。

文化放送の先輩である寺島尚正アナウンサーと共に「内海文化・QR」という名の漫才コンビを組み、アナウンサー業の傍ら高座にも上がっています。このコンビは、漫才界の重鎮・内海好江氏にとって最後の弟子として知られています。また、文化放送の労働組合執行委員長を務めた経験もあります。

新人時代には度胸試しのユニークな研修として、車掌の制服を着て電車に乗り込み観光案内をさせられたという逸話があります。私生活では恐妻家を自認しており、かつて担当した番組『吉田照美のやる気MANMAN!』では「太田英明プレゼンツ 恐妻家グランプリ」というコーナーができるほどでした。神奈川県伊勢原市からの遠距離通勤も話題となりました。

特定の食物アレルギーがあり、エビなどの甲殻類、イカ・タコといった軟体類、貝類などが食べられないという一面も持っています。アーティストではプリンセス・プリンセスの大ファンで、ライブツアーの開演前・終演後アナウンスを担当したこともあります。多くのライブコンサートCMナレーションも手掛けています。読売ジャイアンツの熱狂的なファンとしても知られ、『ホームランナイター』のスタジオ担当時には、ジャイアンツ勝利の際に独特のフレーズで喜びを表現するのが恒例でした。

役職と復帰

文化放送でのキャリアの中で、アナウンス業務に加えて管理職としても重要な役割を担ってきました。2014年には報道事業局制作部の担当部長、2017年には編成局アナウンス部長に就任。さらに2020年10月には放送事業本部編成局長に昇進します。この編成局長就任の内示は、アシスタントとして出演していた『大竹まこと ゴールデンラジオ!』の生放送中に、当時の社長から直接伝えられるという異例の形でした。

編成局長に就任後も『ゴールデンラジオ!』のアシスタントは継続しましたが、激務との兼ね合いから出演が週1回に変更されることになります。この金曜アシスタントの座を巡っては、他の曜日を担当するパートナー陣が手紙でアピール合戦を繰り広げるという「太田英明争奪・パートナーお手紙対決」が企画され、リスナー投票の結果、室井佑月氏が選ばれました。これにより、異動後も金曜担当として番組への出演を続けることになりました。

2021年7月、組織改編に伴い編成局がコミュニケーションデザイン局に改組された際に、新設された局長級ポストであるエグゼクティブ・プロデューサーに就任。引き続きアナウンサー業務も兼務していました。

しかし、2022年に入ってから体調を崩し休職。後に文化放送のメールマガジンで、メンタルの不調が原因であったことを自ら公表しました。同年8月に職場復帰を果たし、『ミッドナイトメロディ』や『大竹まこと ゴールデンラジオ!』への出演を徐々に再開。2023年にはラジオ大阪との共同制作番組『ARTIST FC』で単独パーソナリティを務めるなど、活動の幅を広げています。

2023年5月に文化放送の正社員定年である60歳を迎え、同年6月からは最長5年間の嘱託契約に移行しました。所属部署もコンテンツ局制作部に変更となりましたが、現在も「文化放送アナウンサー」の肩書を使用し、第一線で活躍を続けています。

主な担当番組

現在

文化放送ニュース
大竹まこと ゴールデンラジオ!（金曜アシスタント兼ニュースキャスター）
ARTIST FC（パーソナリティ）

過去

東京っ子NIGHTお遊びジョーズ
吉田照美のやる気MANMAN!
全国歌謡ベストテン
ニュース・パレード
壇蜜の耳蜜（アシスタント）
その他多数

出演作品

テレビ：タモリ倶楽部
* 映画：ヤッターマン（2009年）、ロバマン（2019年）

関連人物

吉田照美、大竹まこと、内海桂子、寺島尚正、水谷加奈、室井佑月 ほか

（この情報は、公開されているデータに基づいています。）

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