太田資武

太田資武（おおた すけたけ）

太田資武は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将であり、越前福井藩の家臣として知られています。父は太田資正。母は小田氏家臣の八代将監の娘という伝承がありますが、確証はありません。源三郎、五郎左衛門尉、安房守などの名で呼ばれました。

生涯

資武が生まれた頃、父・資正は長男の氏資に岩付城を追われ、常陸国の佐竹氏を頼っていました。その後、氏資が戦死し、岩付城は北条氏の手に落ちます。次男の梶原政景が一時的に北条氏に内通したこともありましたが、最終的には資武が太田氏の後継者となりました。

天正14年（1586年）には、佐竹義宣の宇都宮氏救援に従い出陣。天正16年（1588年）に家督を継承し、五郎左衛門尉を名乗ります。天正18年（1590年）の小田原の役では佐竹義宣に従い参陣し、江戸氏・大掾氏攻略に貢献しました。

その後、結城氏に招かれ仕え、慶長6年（1601年）には結城秀康の越前国移封に従い、3,000石を与えられ軍奉行に任ぜられました。大坂の陣でも活躍し、松平忠昌の代には7,900石に加増されています。

資武の墓は福井市徳尾町の禅林寺にあります。平成29年（2017年）5月、禅林寺の墓所修復中に五輪塔内部から資武の骨壷と遺骨が発見されました。当時の埋葬方法とは異なり、五輪塔内部に骨壷が安置されていたことが特徴的です。

参考文献

前島康彦「岩付城主太田氏衰亡論」（初出:前島 編『大田氏関係文書集第四』（練馬郷土史研究会、1964年）/所収:黒田基樹 編『論集戦国大名と国衆12 岩付太田氏』（2013年、岩田書院））
黒田基樹「岩付太田氏の系譜と動向」（黒田 編『論集戦国大名と国衆12 岩付太田氏』（2013年、岩田書院）総論）

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