太田雅友

太田雅友（おおた まさとも）は、1976年2月26日生まれの日本の音楽家であり、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、ギタリスト、そして音響システムプランナーとしても活動しています。愛知県名古屋市出身で、愛知工業大学電子工学科を卒業後、株式会社ファースト・コールミュージックを設立し、代表を務めています。

音楽への目覚めとキャリアのスタート

幼少期から父親の影響で音楽とオーディオに興味を持ち、中学時代にはスピーカーやアンプを自作するなど、電子工作に没頭しました。アマチュア無線の免許を取得するなど、電子工学への関心も深めました。

高校時代にはプログラミングを独学し、インターネット黎明期からパソコン通信でフリーソフトウェアを多数発表。スピーカー設計支援システムなどが専門誌に掲載されるなど、その才能を早くから開花させました。同時期にギターを始め、独学で作曲と音楽理論を学びました。

大学在学中は音楽活動に没頭する一方で、音響機器の電子回路研究も行い、卒業後はIT企業に就職。物流などの大規模システム開発とネットワーク構築に携わりました。しかし、長年の夢であった音楽活動への思いを捨てきれず、2003年に退職しフリーランスへ転身。

多彩な音楽活動と音響分野での活躍

フリーランス転身後は、音楽制作と並行してレコーディングスタジオなどの音響設備のプランニングやシステム構築も手掛けるようになりました。2005年の愛知万博では、瀬戸日本館のサラウンドシステムと360度映像スクリーンのシステム構築を担当するなど、その技術力が高く評価されました。

2009年には株式会社FirstCallMusicを設立。音楽制作、作曲家の育成・マネジメント、著作権管理などを始め、後進の育成にも尽力しています。

2013年には、人気声優の林勇とユニット「SCREEN mode」を結成し、TVアニメ『ぎんぎつね』のEDテーマ「月光STORY」でLantisよりデビュー。その後も、特撮「ウルトラマンデッカー」、アニメ「食戟のソーマ」「黒子のバスケ」「文豪ストレイドッグス」など、数々の人気作品の主題歌を担当し、注目を集めました。

作曲家としても積極的に活動しており、「天童よしみ」や「Kis-My-Ft.2」など、幅広いジャンルのアーティストに楽曲を提供しています。

革新的なスタジオと空間オーディオへの挑戦

2019年には、代官山に音楽制作に特化したDolby Atmos対応のレコーディングスタジオを設立。テクノロジーとクリエイティビティを融合させた先鋭的な空間オーディオコンテンツ制作に取り組み、声優「麻倉もも」のアルバム「Apiacere」を全曲空間オーディオで制作し、大きな話題となりました。この実績から、空間オーディオや立体音響の分野において、国内でも最先端かつ有数の技術を持つ人物として知られています。

業界団体での活動

日本音楽著作権協会（JASRAC）の正会員、日本作編曲家協会（JCAA）の正会員、日本音楽作家協会（CMAJ）の正会員、演奏家権利処理合同機構（MPN）の会員、日本音楽作家団体協議会（FCA）の著作権対策委員を務めるなど、業界の発展にも貢献しています。

主な音楽活動

以下に、太田雅友が関わった主な音楽活動の一部を紹介します。

テレビアニメ
俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる（2013年）
美少年探偵団（2021年）
Extreme Hearts（2022年）

楽曲提供（一部）
田村ゆかり: 多数の楽曲の作詞、作曲、編曲を担当。
芹澤優: 多数の楽曲の作曲、編曲を担当。
藤弥美里: 多数の楽曲の作曲、編曲を担当。
Kis-My-Ft2: 「Good-bye, Thank you」の作曲・編曲
その他、多数のアーティストに楽曲を提供。

ラジオ
SCREEN mode 魂（ランティスウェブラジオ→LINE LIVE）
SCREEN mode SOUL on the radio（東海ラジオ）

太田雅友は、音楽家としての才能に加え、電子工学の知識、そして最新の音響技術を駆使し、常に新しい音楽の可能性を追求し続ける人物です。

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