太良峡

太良峡は、秋田県藤里町の藤琴沢国有林内に位置する渓谷で、藤里峡の一つとして知られています。東北森林管理局によって太良峡風景林としてレクリエーションの森に指定され、秋田白神県立自然公園にも含まれています。

白神山地を源流とする藤琴川の上流に位置し、渓谷へは青森県道・秋田県道317号西目屋二ツ井線を利用します。太良橋を渡り約3キロ進むと、太良峡の入口が現れます。樹齢200年を超える天然秋田杉やブナなどの広葉樹林が広がり、藤琴川沿いには約1kmの遊歩道が整備されています。遊歩道沿いには、一通り滝、位牌岩、仁王岩、不動岩、犬戻しの岸壁など、様々な滝や奇岩、怪石が連続し、変化に富んだ景観を楽しめます。また、渓流の激しい流れによって岩が削られてできた甌穴も見どころの一つです。

この渓谷一帯は、かつて太良鉱山として栄え、その名残として山神社や鉱石を運んだトロッコの軌道跡が残っています。詳細は太良鉱山の項目を参照してください。

近年、平成28年（2016年）の大雨による土砂崩れが発生し、遊歩道が一部損壊しました。2018年6月現在、一通り滝までの散策のみ可能で、復旧の見通しは立っていません。

江戸時代の旅行家、菅江真澄も太良峡と太良鉱山を訪れており、太良橋のたもとには、彼が詠んだ和歌の歌碑が設置されています。

菅江真澄の歌碑

『花はいつ　桜の梢　松の葉も　またゆふ凝りの　霜のおくやま』



アクセス

JR二ツ井駅から車で約50分

関連項目

白神山地
藤里町
秋田県

外部リンク

藤里森林生態系保全センター
白神山地世界遺産センター（藤里館）

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