太陽にほえろ!PART2

太陽にほえろ!PART2

『太陽にほえろ!PART2』は、1986年11月28日から1987年2月20日まで日本テレビ系列にて放送された刑事ドラマで、全12話からなります。このドラマは、東宝制作によるもので、前作『太陽にほえろ!』からの続編です。新たなキャストを迎え、未使用の脚本を活かす形で制作されました。

制作の背景

前作で主演を務めた石原裕次郎が降板したため、制作陣は新たなアプローチが必要となりました。その結果として、未使用脚本を用いて物語を展開することが決定されました。物語の舞台は、前作から1年後の1987年11月の七曲署に設定されています。前作の藤堂係長は警視庁に栄転したとされ、新たに篁朝子（奈良岡朋子）がその後任として捜査一係を指揮します。

キャラクターとストーリー

篁係長はその冷静な物腰とは裏腹に、部下たちに対する理解が深く、チームワークを重視するリーダーです。彼女の周りには、かつての仲間である野崎太郎（下川辰平）や、トシさん（井川利三、地井武男）、新しく加わった喜多収（寺尾聰）、さらに他の個性的な捜査官たちが揃っています。特に喜多は個人主義で自由な性格を持ち、篁を「おばさん」と呼ぶこともあり、チーム内でのユーモアを生む存在です。

それぞれのキャラクターには、前作からの経験や個性が反映されており、彼らの間には独特の絆が形成されています。また、作品を通じて描かれる事件やその解決過程は、緊張感とドラマを生み出し、視聴者を引き込む要素となっています。特に、篁の元夫との再会を通じて描かれる人間ドラマは、多くの視聴者の共感を呼びました。

撮影とロケーション

第11話では神戸がロケ地となり、当時の未開発の風景や阪神・淡路大震災前の神戸の姿が映し出されるなど、地域の文化や環境を感じさせる作品になっています。神戸大橋やポートライナー、そしてポートピアホテルなど、実在の場所が登場し、視聴者に親近感を与えました。これにより、作品はただのドラマ以上の魅力を持つこととなり、視聴者が物語に没頭する手助けとなりました。

再放送と映像化

残念ながら、全12話という短い放送回数や新たなキャストのため、当初は前作ほどの評価を受けることができませんでしたが、2018年にはCSファミリー劇場で再放送され、再び注目を集めました。また、2015年にはDVD-BOXとして初めて全話が映像ソフト化され、ファンにとっては喜ばしい出来事となりました。

『太陽にほえろ!PART2』は、シリーズのファンにとっては新たな風を吹き込む作品であり、重要な位置を占めています。個性的なキャラクターたちが織りなす物語は、今なお多くの人々の記憶に残っています。

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