奈良中央郵便局

奈良中央郵便局：歴史と現代が交差する郵便拠点

奈良中央郵便局は、奈良県奈良市大宮町に位置する、歴史と現代が融合した郵便局です。その歴史は古く、明治4年(1872年)に奈良郵便取扱所として開設されたことに始まります。以来、郵便事業の中核として、時代の変遷とともに役割を拡大し続けてきました。

当初は郵便物の取扱いのみでしたが、明治6年には奈良郵便役所となり、明治8年には為替取扱いを開始。さらに明治10年には貯金取扱いを開始するなど、徐々に業務範囲を拡大していきました。明治22年には奈良郵便電信局となり、電信業務も担うようになります。

昭和22年には電話業務の一部を奈良電話局に移管しましたが、昭和31年には電話通話および和文電報受付事務の取扱いを開始するなど、時代のニーズに対応した変化を遂げてきました。

昭和34年には奈良市上三条町に移転し、昭和56年には現在の奈良市大宮町五丁目に移転しました。旧局舎跡地は、現在では奈良市中央公民館として利用されています。昭和62年には、奈良中央郵便局へと改称され、現在の名称となりました。

平成4年には、外国通貨の両替および旅行小切手の売買に関する業務を開始。平成19年の郵政民営化に伴い、一部業務を郵便事業奈良支店に移管しましたが、平成24年には郵便事業奈良支店を統合し、現在の体制となりました。令和4年にはかんぽサービス部を設置し、さらなるサービス向上を目指しています。

現在では、郵便、貯金、為替、振替、振込、国際送金、外貨両替、トラベラーズチェック、国債、投資信託など、多様な金融商品を取り扱っています。また、生命保険、バイク自賠責保険、変額年金保険、がん保険、引受条件緩和型医療保険なども取り扱っており、地域住民の生活を幅広くサポートしています。

さらに、奈良中央郵便局は、郵便番号の上2桁が「63」の地域（奈良県内のほとんどの地域と大阪府東大阪市の生駒山上遊園地）あての郵便物を配達局ごとに区分する重要な役割を担っています。また、奈良市内中心部を含む広範囲の地域（「630-80xx」「630-81xx」「630-82xx」「630-83xx」「630-84xx」区域）の郵便物を集配しています。

郵便局周辺には、奈良市役所や奈良市美術館などがあり、アクセスも良好です。近鉄奈良線新大宮駅から徒歩約3分、JR奈良駅から徒歩約10分、またバス停も近接しており、公共交通機関を利用して容易にアクセスできます。自動車でのアクセスも容易で、駐車場も25台分用意されています。

風景印のデザインは、興福寺五重塔と猿沢池の鹿という、奈良を象徴する景観が描かれています。郵便局を訪れた際には、ぜひこの風景印を押印して、奈良の思い出を形に残してみてはいかがでしょうか。奈良中央郵便局は、これからも地域社会に貢献し続ける、歴史ある重要な拠点として存在し続けるでしょう。

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