奈良春日野国際フォーラム 甍〜I・RA・KA〜

奈良春日野国際フォーラム 甍～I・RA・KA～は、奈良県奈良市に位置するコンベンション施設です。国際会議の開催にも対応できる能楽ホールをメインとしており、伝統とモダンが融合した空間が特徴です。旧名称は奈良県新公会堂で、2015年の夏に隣接する奈良公園シルクロード交流館との一体化工事を経てリニューアルオープンしました。リニューアルに先立ち、同年4月1日に名称変更が行われました。

歴史

この場所には元々、興福寺によって御蓋山の山頂を遥拝するための四恩院という堂舎がありました。しかし、廃仏毀釈によって廃絶。その後、明治時代に「奈良倶楽部」という集会所が建てられ、後に奈良県が買収し、内国勧業博覧会のために新館を増築しました。この「奈良倶楽部」は老朽化のため閉館・解体されました。その後、奈良県置県100周年を記念して、国際交流と伝統芸能振興の拠点として、現在の新公会堂が1987年に建設され、1989年に開館しました。

施設の概要

能楽ホール：500席を備え、室町時代様式の能舞台が特徴です。本格的な能の公演はもちろん、講演会やコンサートなど多目的な利用が可能です。
会議室：168席を備える会議室1・2と、会議室3・4があります。様々な規模の会議やセミナーに対応可能です。
レセプションホール：パーティーや展示会など、様々なイベントに対応できる多目的スペースです。

建築概要

設計：戸尾任宏+建築研究所アーキヴィジョン
竣工：1987年9月
構造：RC造（一部W造）、地下1階、地上3階
延床面積：9,092.80 m2
所在地：〒630-8212 奈良県奈良市春日野町101
受賞：第4回公共建築優秀賞受賞（1994年）、公共建築百選（1998年）
備考：屋根の面積5,400 m2、瓦の使用枚数137,730枚

利用情報

開館時間：9時00分～21時30分
休館日：月曜日（祝日の場合は翌日）、12月28日～1月4日

特徴

奈良春日野国際フォーラム 甍～I・RA・KA～は、その名の通り、国際的な会議やイベントの開催に適した施設です。また、能楽の発祥の地である奈良にふさわしく、伝統芸能を継承・発展させるための拠点としての役割も担っています。建物は奈良公園の一角に位置しており、正面東側には若草山を借景とした美しい日本庭園が広がっています。この庭園は、訪れる人々に安らぎと癒しを与え、施設全体の魅力を高めています。

この施設は、奈良の歴史と文化を体感できる場所であり、国際交流を促進する重要な役割を担っています。また、地域住民にとっても、様々なイベントや文化活動に参加できる貴重な場所となっています。屋根の面積が日本最大級であることから「ビッグルーフ」という愛称で呼ばれており、その特徴的な外観は、奈良の風景に溶け込みつつも、訪れる人々の目を引きます。

アクセス

近鉄奈良駅から徒歩約20分、または市内循環バスを利用してアクセスできます。奈良公園内にあるため、周辺の観光スポットへのアクセスも便利です。

補足

四恩院の跡地には、白河法皇御願の十三重塔跡の礎石や築地塀の基礎部分が残っています。また、武甕槌命を祀る春日大社末社の浮雲社も現存しています。

外部リンク

奈良春日野国際フォーラム - 公式サイト
奈良春日野国際フォーラム 甍～I・RA・KA～ (narakasugano.kokusai.forum.iraka) - Facebook
* 奈良春日野国際フォーラム条例

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