奢侈品等製造販売制限規則

奢侈品等製造販売制限規則について

奢侈品等製造販売制限規則（しゃしひんとうせいぞうはんばいせいげんきそく）、通称七・七禁令は、1940年7月6日に発布され、翌日の7月7日から施行された規則です。この省令は、当時の商工省（現：経済産業省）および農林省（現：農林水産省）によって、国家総動員法に基づいて制定されました。この規則の目的は、奢侈品や不急不用品、さらに規格外品の製造や加工、販売を禁止することによって、日本国内の物資不足に対応することでした。

背景

この規則が生まれた背景には、日中戦争の長期化がありました。戦争が続く中、日本国内では様々な物資の不足が顕著になってきました。しかし、一方で戦争は軍需景気を引き起こし、これに伴い多くの人々が富を得て、高級品の需要が高まりました。このような状況は、一般の人々からの反発を引き起こし、庶民の間には不満が蓄積されていました。

高級品の売れ行きが好調である一方で、庶民が感じていた物資の不足は深刻でした。そのため、政府はこの矛盾を解消するために奢侈品や華美な装飾品の規制を提案しました。このような施策を通じて、政府は国民の協力を得るために、士気の引き締めを図ろうとしたのです。

一律に規制された品目

七・七禁令のもとで一律に対象となった品目には以下が含まれます。

• - 宝石製品
• - 象牙製品
• - 銀製品

これらの品目については、製造や販売が一切禁止されました。

一定価格以上の品目

또한、一定の価格を超える品目も指定され、具体的には以下のようなものがありました:

• - オーダーメイドスーツ：夏物100円以上、冬物130円以上
• - ワイシャツ：10円以上
• - 腕時計：50円以上
• - 靴：35円以上
• - カメラ：500円以上
• - シャープペンシル：3円以上
• - 苺・メロン：100匁あたり2円以上

これらも高額であり、贅沢品と見なされたため、禁止される対象に含まれました。

免除となった品目

後に1940年8月には、皇紀2600年を祝うための美術展開催に関連して、美術家による美術工芸品に関しては特例が認められ、禁令の対象外とされることが決定されました。このように、政権は一部の文化活動を支援することで、国民の士気を高めようとしました。

まとめ

七・七禁令は、戦時中の日本社会における物資不足や庶民の不満に対処するための施策でした。奢侈品の製造や販売を規制することにより、一般の人々の生活状況を改善し、国民の協力を得るための試みがされたのです。この禁令は、当時の戦時経済と国家戦略を反映した重要な措置となりました。

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