奥平イラ

奥平イラは、1956年9月7日生まれの日本の漫画家、イラストレーター、そしてアートディレクターです。兵庫県出身で、株式会社イラテックの代表を務めています。初期には「奥平衣良」と漢字表記のペンネームを使用していました。

1970年代には、ロックバンド「メトロポリス」を結成し音楽活動を開始。新宿レコードでのアルバイト中に、パンク雑誌『ZOO』に作品を発表したことが、その後のキャリアの転機となりました。

1979年、漫画家として『ガロ』誌上で『モダン・ラヴァーズ』を発表しデビュー。同時期にはイラストレーター、ミュージシャンとしての活動も開始。音楽評論家としても、雑誌『宝島』や『週刊プレイボーイ』などで執筆活動を行いました。

1980年には、初の漫画単行本『モダン・ラヴァーズ』を出版。出版記念の原画展を渋谷ナイロン100%にて開催しました。1982年には、2冊目の単行本『地図と記号』を出版。原宿アット・ギャラリーにて、初の個展を開催しました。1983年には株式会社イラテックを設立し、カセットブック『エレファント・マニア』を出版しました。この作品では、音楽も自ら手掛けています。

1984年には、バンド「イラマゴ」を結成し、『TYOロック』を発表。このアルバムは、ビル・ラズウェルがプロデュースを担当しています。1985年からは、雑誌『宝島』でファッションページ『BAKF』を連載。執筆、編集、アートディレクションを自ら行い、1986年から1988年まで表紙のアートディレクションも担当しました。

1990年代以降は、CGをいち早く取り入れ、イラストやコミックなどを制作。数多くのCDジャケットや雑誌のアートディレクションを手掛けました。また、手塚治虫記念館のデータベースソフトや富士通の『TEO』など、ゲームやWEBなどのデジタルコンテンツのアートディレクションを積極的に行いました。

奥平イラの作品は、漫画、イラスト、音楽、デジタルコンテンツと多岐に渡ります。彼の創造性は、常に新しい表現を追求し、時代の変化に対応しながら進化し続けています。多岐にわたる分野で才能を発揮し、日本のポップカルチャーシーンに大きな影響を与えている人物といえるでしょう。

作品リスト

漫画作品集
モダン・ラヴァーズ（けいせい出版）
地図と記号（JICC出版）

エッセイ集
イラ麦畑でつかまえて（北宋社）

カセットブック
エレファント・マニア（漫画と音楽）（思索社）

音楽
TM NETWORK|TM_NETWORK 『FANKS CRY-MAX』(1987年6月24日)、『Kiss Japan TM NETWORK|TM_NETWORK Tour '87〜'88』コスチュームデザイン（1987年）、『KISS YOU』PVのマシンヘッドのデザイン
カセットブック『エレファント・マニア』（思索社）
イラマゴ『TYOロック』（ビル・ラズウェル プロデュース）（ビクター）
イラマゴ『キンダー・アワー／NEWS PAPER PUSHMAN』（ビクター）

作詞
カルメン・マキ『Trick Star』『鍵をかけない』（アルバム「VOICE OF MOSES」）

LIVE
DRIVE TO 2000　「TIL」（高橋誠／ギターとのユニット）として参加

舞台音楽
馬場ひかりダンス公演『ゆきてかえらぬ』（俳優座）

デジタルコンテンツ
手塚治虫記念館データベースソフト（アートディレクション）
富士通『TEO -もうひとつの地球-』（アートディレクション）
プレイステーションソフト『とんでもクライシス』（キャラクターデザイン、アートディレクション）
手塚治虫オフィシャル・サイト（アートディレクション）

その他
フルCG絵本『フィンフィンのなみだ』（小学館）（アートディレクション）
映画『ブラック・キス』（手塚眞監督）（タイトルアニメーション）
童話朗読CD『声ものがたり』シリーズ（カバーイラスト）

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