奥平湧

奥平 湧（おくだいら ゆう）

1999年5月26日生まれ、兵庫県出身のプロラグビー選手。ジャパンラグビーリーグワンに所属する三菱重工相模原ダイナボアーズの一員として活躍している。

プレースタイルと特徴

身長188センチメートル、体重95キログラムという恵まれた体躯を持つ奥平選手は、主にバックスラインでプレーする。ウィング（WTB）、センター（CTB）、フルバック（FB）といった複数のポジションを高いレベルでこなすことができるユーティリティ性が大きな持ち味だ。その体格を生かしたパワフルなランニングに加え、スピード、正確なキック、そして堅実なディフェンスも兼ね備えている。特にウィングとしては、相手ディフェンスラインを突破する力強い走りと、トライゲッターとしての決定力が期待される。センターやフルバックとしても、試合の流れを読む判断力や、最終ラインでのカバーリング能力を発揮している。ニックネームは「ゆう」として、チーム内外から親しまれている。

育成年代から大学まで

兵庫県で生まれ育った奥平選手は、早くからラグビーにその才能を見出し、競技に打ち込んできた。中学校は地元・三田市立けやき台中学校へ進学し、ラグビー部で基礎を磨いた。その後、ラグビー強豪校として知られる広島県の尾道高校に進学。高校での厳しい練習を通じて、持ち前のフィジカルとラグビースキルをさらに向上させた。高校卒業後、ラグビーの名門である関西学院大学へ進学（2018年）。大学ラグビー界のトップリーグである関西大学ラグビーAリーグで経験を積み、将来有望なバックスプレーヤーとして注目を集めた。大学4年間で培った高いレベルでのプレー経験が、その後のプロキャリアの礎となっている。

プロ入り後の活躍と代表キャリア

大学を卒業した2022年、奥平選手はジャパンラグビーリーグワン所属の三菱重工相模原ダイナボアーズに加入した。プロ選手としてのキャリアをスタートさせた彼は、ルーキーシーズンからそのポテンシャルを発揮し、チームに貢献。リーグワンの舞台で、国内トップレベルの選手たちと鎬を削りながら、着実に成長を遂げている。

国際舞台においても、奥平選手は重要な役割を担っている。特に7人制ラグビーにおいては、そのスピードとフィジカルが存分に生かされ、日本代表に選出される機会を得た。そして、2024年にはフランスで開催されるパリ2024オリンピックの7人制ラグビー日本代表内定選手に選ばれるという快挙を成し遂げた。オリンピックという世界最高峰の舞台での活躍は、日本ラグビー界全体の期待を集めている。15人制でのポジション適性に加え、7人制ラグビーに求められるスプリント能力、フィットネス、そして密集からのボール運びといったスキルも高いレベルで持ち合わせていることが、代表チームでの活躍を可能にしている要因と言えるだろう。

まとめと今後の展望

兵庫県のけやき台中学校、尾道高校、関西学院大学を経て、プロラグビー選手となった奥平湧。三菱重工相模原ダイナボアーズでのリーグワンでの戦い、そして7人制日本代表としての国際試合での経験は、彼を更なる高みへと押し上げている。特にパリ五輪内定は、これまでの努力の成果であり、同時にこれからのラグビー人生における大きな通過点となるだろう。恵まれた体格と複数のポジションをこなす適応能力を武器に、彼は今後もジャパンラグビーリーグワン、そして世界の舞台で輝き続けることが期待されている。日本のラグビーファンは、彼のダイナミックなプレーに注目している。

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