奥村土牛記念美術館

奥村土牛記念美術館：自然と調和した空間で、奥村土牛の世界に触れる

長野県南佐久郡佐久穂町に位置する奥村土牛記念美術館は、日本画家・奥村土牛ゆかりの美術館です。1990年5月20日に開館し、佐久穂町奥村土牛記念美術館条例に基づいて運営されています。

奥村土牛と佐久穂町

奥村土牛は、第二次世界大戦後の1945年から1951年まで、この佐久穂町に疎開していました。この地で制作された作品の数々は、自然豊かな環境の中で生まれた、独特の感性と表現方法を反映しています。美術館には、この期間に制作された下絵や素描、書など、約207点の作品が収蔵されています。

美術館の建築と展示

美術館の建物は、奥村土牛が疎開中に滞在していた黒澤家の建物を改築したものです。改築にあたっては、周囲の自然環境や家並みに調和すること、建物と絵画が調和すること、そして来館者が落ち着いて鑑賞できる空間を創出することが重視されました。可能な限り、元の建物を活かす工夫も凝らされています。

常設展示室では、約30点の作品が展示されており、「佐久風景」「仔牛」「鯉」など、奥村土牛を代表する作品を鑑賞することができます。年間3回の展示替えが行われているため、何度訪れても新たな発見があります。展示品は、奥村土牛の画業の軌跡をたどることができるように、年代やテーマごとに配置されています。

アクセスと開館時間

美術館へのアクセスは非常に便利です。中部横断自動車道八千穂高原ICから車でわずか5分、JR東日本小海線八千穂駅から徒歩1分と、公共交通機関を利用したアクセスも良好です。

開館時間は午前9時30分から午後5時までです。休館日は月曜日と年末年始（12月29日から1月3日）ですが、8月は無休です。

奥村土牛記念美術館を訪れる魅力

奥村土牛記念美術館は、単なる美術館を超えた、静寂と自然に包まれた癒やしの空間です。奥村土牛の作品を通して、日本の美しい自然と、そこに息づく生命の力強さを体感できます。心穏やかな時間を過ごしたい方、日本の近代絵画に興味のある方にとって、まさに最適な場所と言えるでしょう。

参考資料

『信州の美術館めぐり』新潮社 1998年
『信州美術館散歩』 信濃毎日新聞社出版局 2002年
『長野県ミュージアムガイド』 長野県博物館協議会 2017年

外部リンク

奥村土牛記念美術館 (公式ウェブサイトへのリンクは、ここでは省略させていただきます。)

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