奥美濃古地鶏

奥美濃古地鶏は、岐阜県で飼育されている地鶏であり、肉用品種と卵用品種が存在します。

歴史

奥美濃古地鶏のルーツは、日本原産の鶏である郡上地鶏（岐阜地鶏）に遡ります。郡上地鶏は1931年に天然記念物に指定されましたが、当時は郡上郡（現在の郡上市）の愛好家によって細々と飼育されているに過ぎませんでした。

1988年、岐阜県は「おいしい卵と鶏肉つくり」をテーマに掲げ、岐阜県養鶏試験所にて研究を開始しました。この研究では、岐阜地鶏をベースとした食用および卵用の鶏の開発を目指しました。そして1992年、開発された鶏は「奥美濃古地鶏」と命名されました。その後も、奥美濃古地鶏は品種改良が重ねられ、品質の向上が図られました。

1998年には、全国農業協同組合連合会が「奥美濃古地鶏」の商標権を取得し、鶏卵と鶏肉が対象となりました。2001年には、特定JAS（地鶏肉）の認定を受け、全国で2番目に認定された地鶏となりました。2009年には、「奥美濃古地鶏」の商標権の対象が拡大され、鶏肉を使用したソーセージやハムなどの加工品、レトルト食品、鶏卵の加工卵などが含まれるようになりました。さらに2010年には、鶏卵・鶏肉を使用した料理の提供も商標権の対象となり、奥美濃古地鶏のブランド保護が強化されました。

管理基準

奥美濃古地鶏の肉用種は、以下の厳しい管理基準に基づいて飼育されています。

肉用種の雛を導入すること
平飼いで1m2あたり10羽以下の飼育密度で、75日以上飼育されること
飼育段階から商品になるまでの分別管理を徹底すること

これらの管理基準を守ることで、奥美濃古地鶏は安全で高品質な鶏肉として消費者に届けられています。

外部リンク

奥美濃古地鶏普及推進協議会

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