奥飛騨酒造

奥飛騨酒造株式会社について

奥飛騨酒造株式会社は岐阜県下呂市金山町に拠点を置く、歴史ある清酒製造業者です。1720年に創業され、当初は髙木酒造として知られていました。創業以来、品質の高い日本酒を追求し続けており、主に「奥飛騨」や「初緑」といった銘酒の製造を行っているほか、焼酎やリキュール、ウォッカなど多様な酒類も取り扱っています。

創業と歴史

この地は、江戸時代には「飛騨街道 金山宿」として栄え、地元の酒造りに適した豊富な清水が存在しました。そのため、飛騨金山は酒造りにおいて理想的な環境を提供する地域だったのです。1582年に尾張藩御用達の酒として栄誉を賜り、「初緑」という名称が下賜されました。これによって、奥飛騨酒造は一層の名声を得ました。

1835年に新しい蔵が建て替えられ、186年間の歴史を経て、2022年には下呂市の「景観重要建造物第一号」に指定されました。また、当酒造には「酒造資料展示室」も設けられており、過去の酒造りに関する貴重な資料や道具が展示されています。

近代の発展

1952年には新たに髙木酒造株式会社を設立し、1959年にはウォッカ製造の免許を取得しました。この時期を境に、国内だけでなく国際市場への展開も始まりました。1981年からはシンガポールや香港への輸出も行い、1990年代には欧州市場へも進出しました。

11代目の社長に就任した際には、冷蔵庫を導入し、製品の規格化や品質の安定化に努めました。これにより、代表銘柄の一つである「初緑」を通年で販売することが可能になりました。2014年には現在の奥飛騨酒造株式会社に社名を変更し、地域産の米や果実を使用した日本酒やスパークリング酒などの商品ラインを強化しています。

商品と受賞歴

奥飛騨酒造が提供する多彩な商品には、「特撰純米大吟醸」や「生原酒」などがあります。特に「初緑」シリーズは、無濾過生原酒をラインナップに持ち、独自の風味が好評です。また、奥飛騨の製品は数々の受賞歴を有しており、全国新酒鑑評会で金賞を何度も受賞したり、国際的なコンペティションでも評価を受けています。

アクセスと体験

奥飛騨酒造までは、JR高山本線 飛騨金山駅から徒歩わずか10分、自動車では東海環状自動車道からも30分程度でアクセスできます。酒蔵では見学や試飲が可能で、興味のある方はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

岩瀬の自然の中で生まれた奥飛騨酒造の魅力豊かな飲み物たちは、地元の文化と伝統を感じさせてくれます。ここに流れる時間は、酒と共に特別な体験を提供してくれるでしょう。

もう一度検索