女の橋

芝木好子『女の橋』

『女の橋』は、芝木好子によって1974年に発表された小説です。新潮社から単行本が刊行された後、集英社文庫からも издадена。本作は後にテレビドラマ化もされています。

あらすじ

舞台は東京・築地。主人公の沖津由利子は、かつて新橋の芸者だった母・松江と、パトロンである浦安大蔵の間に生まれた娘です。母は日本舞踊の師匠として生計を立てていますが、金遣いが荒く、生活は楽ではありません。由利子は母の代稽古をしながら、古美術商「芳雅堂」で働き、家計を支えています。大学生の弟・良一は、そんな母に反発し、どこか素行の悪い日々を送っています。

由利子にとって、幼馴染の篠原俊夫は心の支えです。俊夫はダム建設の仕事をしており、遠く離れた場所で働いています。そんな中、由利子の前に、独身の敏腕実業家・大野木剛が現れます。大野木の出現は、由利子の人生に大きな変化をもたらしていくことになります。

由利子は、母との関係、幼馴染との淡い恋、そして突然現れた実業家との出会いを通して、自身の生き方を見つめ直していきます。築地の風景を背景に、女の愛と絆、そして心の葛藤が描かれた作品です。

テレビドラマ

1976年1月8日から3月25日まで、よみうりテレビ制作・日本テレビ系列で、毎週木曜日21:00〜21:54に放送されました。全12話。

キャスト

沖津由利子：山本陽子
沖津松江：乙羽信子
沖津良一：中島久之
浦安大蔵：山村聡
篠原俊夫：原田大二郎
大野木剛：神山繁
立原秀泉：江原真二郎
田方金次郎：岡本信人
篠原譲一：水村泰三
篠原豊三：根上淳
譲一の妻：夏海千佳子
「鳴滝」の須磨：月丘夢路
「鳴滝」の娘・美香子：藤浩子
伊吹達也：森次晃嗣
桜間：島田正吾

スタッフ

原作：芝木好子
脚本：服部佳
演出：荻野慶人
* 制作：よみうりテレビ

サブタイトル

1. 1月8日 「出逢い」
2. 1月15日 「熱い雪」
3. 1月22日 「予感」
4. 1月29日 「誤解」
5. 2月5日 「慕情」
6. 2月12日 「別離」
7. 2月19日 「再会」
8. 2月26日 「亀裂」
9. 3月4日 「迷路」
10. 3月11日 「心情」
11. 3月18日 「運命」
12. 3月25日 「希望」


『女の橋』は、小説とドラマ、それぞれの形で、多くの人々の心を捉えました。昭和の時代を背景に、女性の生き方や愛の形を描いた作品として、今もなお読み継がれています。

もう一度検索