女体山 (さぬき市)

女体山の紹介

女体山（にょたいざん）は香川県に位置し、さぬき市と東かがわ市の境にそびえる標高774mの山です。讃岐山脈の一部として知られ、この地域の美しい風景と深い歴史を併せ持っています。特に女体山にまつわる伝説は地元で広く知られており、山の魅力を一層引き立てています。

女体山の伝説

この山には、「女体山」の名の由来ともなった伝説があります。昔、志度湾に藤原房前が訪れた際、彼に仕えていた女官の物語です。房前が都に帰った後、女官は地元に留まり、漁師から海女の技術を学びました。しかし、ある日、一人の漁師に襲われ、さらには病に倒れます。その後、彼女は津田地区の雨滝山に隠れましたが、海の匂いが気になり、最終的には造田地区の青木へと移りました。

青木では、彼女は地元の住民と結婚し、母となります。しかし、彼女の肌色が他の人々と異なっていたため、村の人々から「女体さん」と呼ばれるようになりました。女官の息子は成長し、農作業に励むものの、彼の農地は水不足に悩まされました。彼の母は、その息子のために水をもたらす水神となるよう願いを込めて、自らの亡骸を青木の山に葬り、祠を立てました。

彼女の願いは不思議なことに叶い、干ばつの際に村人たちが「青木女体」に雨を祈ると、必ず雨が降ると伝えられています。しかし、青木山では不敬な行為が多発したため、女体神社が八幡池の東の山頂に移されました。その後、多くの人々がこの神社に祈りを捧げ、さらには矢筈山の東に新たに祀られるようになりました。このように、女体山は歴史と伝説が織り交ぜられた場所となり、現在も地元の人々に大切にされています。

女体山妙の神社

女体山の山頂には、前述の青木女体神社と石田女体神社の2社が存在します。また、山のふもとには女体神社第1の鳥居があります。この地域の人々は特に女体山との深い結びつきを感じており、伝説の影響を色濃く残しています。

登山ルート

女体山への登山は整備された道があり、特に南面の山麓には「四国八十八ヶ所結願の大窪寺」が位置しているため、巡礼者にも利用されています。登山道は山の頂上を通過し、そこに達するのは容易です。展望台は頂上から少し東にずれた位置にあり、三角点（地理的な標識）が設置されています。また、マイカー利用の場合、東西に通る車道から山頂に近い箇所までアプローチできるため、山の頂も気軽に訪れることができます。

結論として、女体山はその美しい自然、魅力的な伝説、整備された登山道により、多くの登山者や観光客に愛され続けています。香川県を訪れた際には、その神秘的な魅力に触れることをお勧めします。

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