女学生探偵物語

てにをは『女学生探偵物語』：物語音楽の魅力

『女学生探偵物語』は、2016年に発売された、てにをは氏の3作目のアルバムです。ニコニコ動画で人気を博した「女学生探偵シリーズ」を中心に構成され、前作『女学生探偵ロック』に続く作品として、より深くシリーズの世界観を堪能できる内容となっています。

音楽とドラマの融合

アルバムは、ボーカロイド（主に初音ミク）が歌う楽曲と、声優によるドラマ・トラックで構成されています。ドラマ・トラックでは、主人公の花本ひばりを石原夏織さん、推理作家の久堂蓮真を井上和彦さんが演じ、楽曲だけでは表現しきれない物語の奥行きを豊かにしています。

紅木春による魅力的なジャケット

ジャケットイラストは、紅木春氏が担当。初回限定盤はスリーブ仕様となっており、作品の世界観をより一層引き立てています。

個性豊かな楽曲群

アルバムには、様々なジャンルの楽曲が収録されています。

「ナゾトキ処方箋」: 謎を病、謎解きを薬に見立て、女学生探偵が難事件に挑む姿を描いた楽曲。
「名探偵連続殺人事件」: 推理小説に登場する探偵や場所の名前を引用し、言葉遊びが満載。
「二十面体エレキテル曼荼羅」: 東京を舞台に、女学生探偵が事件解決に奔走する様子を、電子的なビートに乗せて表現。
「倫敦塔吸血事件」: 吸血鬼の令嬢をテーマにしたロック調の楽曲。
「肩甲骨を羽にして」: 兄と妹の物語を歌い上げた、ナレーション入りの楽曲。
「せんせ」: 女学生探偵の視点から、先生との日常をオノマトペを交えて表現。
「桜花蕭々」: 先生から女学生探偵への心情を歌った楽曲。
「猫屋敷心中事件」: 依頼を受け、事件解決に乗り出す先生と女学生探偵の姿を描いた楽曲。
「恋の落人」: 揺れ動く女学生探偵の恋心を、カントリー調のメロディに乗せて表現。
「うしろめたフィクション」: 宿敵である怪盗大鴉と対峙する女学生探偵の様子を描いた楽曲。
「言の葉大誘拐事件」: 民謡調とロック調が融合した、言葉遊び満載の楽曲。
「あたしの最高の嘘つき」: 物語の締めくくりとして、女学生探偵の先生への想いを歌いながら、二人が帰路につく様子を描いた楽曲。

特典情報

アニメイトで購入した場合、未発表楽曲「銀幕学園殺人事件」と「ハッピーエンドに君がいない」が収録された特典CDが付属します。また、初回限定盤には、女学生探偵シリーズのボイスドラマ「横濱遊廓迷楼事件」を収録した特典CDと、ミュージックビデオなどを収録したDVDが付属します。ボイスドラマには、石原夏織さん、井上和彦さん、松岡禎丞さんが声優として参加しています。

まとめ

『女学生探偵物語』は、てにをは氏の独特な世界観と、豪華声優陣によるドラマ、そして魅力的な楽曲が融合した、聴きごたえのあるアルバムです。物語音楽としても楽しめる作品であり、シリーズファンはもちろん、初めて聴く方にもおすすめです。

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