女神異聞録ペルソナ

ゲーム概要

『女神異聞録ペルソナ』は、アトラスが1996年に発売したPlayStation向けのジュブナイル型伝奇ロールプレイングゲームです。本作は「真・女神転生」シリーズから派生した新たなシリーズ「ペルソナ」の第一弾であり、略称として「女神異聞録」や「異聞録」、「P1」などが用いられます。2009年にはPlayStation Portableに移植され、さらに外伝作品として「異空の塔編」もリリースされました。

ゲーム内容

本作の最大の特徴は、人間の内に潜む別人格「ペルソナ」の存在です。従来の女神転生シリーズでは悪魔と直接コミュニケーションする要素がメインでしたが、本作ではペルソナという新しい要素が加わり、戦闘システムに戦略性が高まりました。物語は二つの異なるシナリオ、すなわち「セベク編」と「雪の女王編」に分かれて展開されます。

システム

ペルソナ

ペルソナは、主人公たちが戦闘で使用する特殊能力を指し、シリーズの特長的な要素と思考の中核を成しています。これまでのシリーズでは一部のキャラクターだけが魔法や特技を使用できましたが、本作ではペルソナを召喚することで全キャラクターが幅広い戦術を展開できるようになりました。

スペルカードと合体

ペルソナを召喚するためには、悪魔との交渉を通じて得られるスペルカードが必要です。悪魔には四つの感情（興味、喜び、怒り、恐怖）があり、交渉によってそれらを調整しながらスペルカードを手に入れます。さらに、ペルソナ合体のシステムにより、異なる悪魔を組み合わせて新たなペルソナを創造できます。

降魔と発動

ペルソナ作成後は、ベルベットルームでキャラクターに降魔させることができ、各キャラクターは最大三体のペルソナを保有できます。戦闘中は「PERSONA」コマンドを使用することで、召喚したペルソナの魔法や特技を発動させることが可能です。

ストーリー

物語は、主人公が聖エルミン学園に通う高校生であるところから始まります。友人たちとともに「ペルソナ様」という儀式を試み、様々な超常現象に巻き込まれます。最初の偶然から夢の中でフィレモンと出会い、彼からペルソナの力を授かることとなります。

主人公とその仲間たちは、病院での異変に巻き込まれ、悪魔と戦いながら異界での冒険を繰り広げます。その中で、巨大企業セベクの陰謀と、麻希の母がこの異変に関与していることを知ることになります。

セベク編と雪の女王編

• - セベク編では、主人公たちがセベク本社に迫り、真実を追求していくが、異界へと迷い込んでしまう。
• - 雪の女王編では、演劇に関連する古い伝説が影響して、冴子先生が呪いにかかり、主人公たちは彼女を救うために氷の塔に挑むことになります。

最終的に、これらのシナリオを通じて、友情や愛情、自己の成長がテーマになっています。

登場キャラクター

各キャラクターは個性的で、声優陣も豪華です。主人公を中心に、同級生たちや重要人物たちとともに物語を進めていきます。キャラクターの成長やペルソナの進化は、ゲームプレイの大きな魅力となっています。

開発と販売

『女神異聞録ペルソナ』は、高校生活を中心に思春期の葛藤や成長を描くことをテーマにした作品として開発されました。リリース後、様々なメディア展開が行われ、漫画やドラマCD、小説としても多くの人々に親しまれています。

本作はその後のペルソナシリーズに大きな影響を与え、その後の作品に発展させていく重要な位置を占めています。

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