好古壱番館

好古壱番館について

好古壱番館（こうこいちばんかん）は、栃木県栃木市万町に位置する歴史的な建物です。この建物は、初期の本格的な西洋建築の一つとして知られており、1923年に建設されました。当初は呉服店として利用されていましたが、現在は蕎麦屋「小江戸そば 好古壱番館」として営業しています。好古壱番館は日本国の登録有形文化財にも指定されており、その価値が評価されています。

建物の特徴

好古壱番館は、蔵の街大通り沿いに位置し、JR・東武の栃木駅から徒歩で約15分の距離です。このエリアには、江戸時代から明治時代にかけて建築された伝統的な見世蔵が数多く残っていますが、大正時代になると西洋風の建物が増えてきました。

建物は木造2階建てで、屋根裏部屋も備えています。特徴的なマンサード屋根は銅板で覆われ、屋根の下には軒蛇腹が設けられています。建築当初はスレート葺きでしたが、後に銅板葺きに変更されました。外壁はセメント洗い出し仕上げで、柱部分や1階の正面は石張りになっており、2階部分は1階よりもせり出しています。このせり出し部分にはバルコニーもあります。

内部は1階が店舗、2階が住居として使われており、現在もその構造を残しています。2020年時点で、1階では「小江戸そば 好古壱番館」という蕎麦屋が営業していますが、過去には土産物店や飲食店としても利用されていた経歴があります。

蕎麦屋としての経営

「小江戸そば 好古壱番館」は、1997年に開店した飲食店です。開店当初は洋食も扱っていましたが、現在は蕎麦専門の店舗となりました。営業時間は通常昼食時ですが、予約があれば夕食にも対応しています。

蕎麦屋は「とちぎ江戸料理」の参加店で、日本蕎麦を中心としたメニューを展開しています。特に地元の食材を使用したセットメニューや、ごぼう餅、じゃがいも入り焼きそばが好評です。自家製のそばは特製のだし汁で提供されており、季節ごとに異なる「四季の旬菜手打ちそば」が看板メニューです。春には山菜そば、夏には夏野菜そば、秋にはキノコそばが楽しめます。

じゃがいも入り焼きそば

「じゃがいも入り栃木焼そば」は、好古壱番館の人気メニューの一つです。北海道産の男爵いもを使用し、独自のソースと共に調理されます。キャベツと豚のひき肉も加えられ、シンプルながらも非常に美味しい仕上がりです。この焼きそばは、テレビ番組でも多く紹介されており、地域のグルメとして注目を集めています。

現在もこの焼きそばを地域振興の一環として広めようと、店主が努力しています。「路地裏グルメ」として定着させるために活動し、B級グルメとは一線を画した存在と位置付けています。これにより、好古壱番館は地域文化とグルメを融合させた象徴的な存在となっています。

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