妙善寺 (岡山市)

妙善寺（みょうぜんじ）

妙善寺は、岡山県岡山市北区津島本町にある日蓮宗不受不施派の寺院です。その歴史は南北朝時代に遡り、激動の時代を経て現代にその姿を残しています。

歴史

妙善寺は、南北朝時代に大覚妙実によって開かれました。元々は真言宗の福輪寺でしたが、大覚妙実が日蓮宗に改宗し、妙善寺となりました。

しかし、江戸時代の寛文7年（1667年）に岡山藩で行われた寺院整理（寛文法難）によって、妙善寺は廃寺となり、無住の状態が続きました。さらに宝永5年（1708年）には、残っていた堂宇も破却されてしまいました。

明治時代に入り、明治10年（1877年）に津島教会所として故地に再建され、ようやく復興の兆しが見え始めました。そして、明治30年（1897年）には妙善寺として復称し、寺院としての活動を再開しました。現在見られる本堂は、大正14年（1925年）に再建されたものです。

境内

妙善寺の境内には、以下の建物があります。

本堂: 大正14年（1925年）に再建されました。平成17年（2005年）には大修理が行われ、美しい姿を保っています。
客殿: 明治30年（1897年）に再建されました。
庫裡: 明治30年（1897年）に再建されました。
書院: 明治30年（1897年）に再建されました。
宝蔵: 明治30年（1897年）に再建されました。

これらの建物群は、明治時代の妙善寺の復興を物語る貴重な遺構であり、当時の建築様式を今に伝えています。

参考資料

日蓮宗寺院大鑑編集委員会『宗祖第七百遠忌記念出版 日蓮宗寺院大鑑』大本山池上本門寺 (1981年)
岡山市史編集委員会『岡山市史』岡山市（1968年）

関連資料

宮崎英修『不受不施派の源流と展開』平楽寺書店（1969年）
景山尭雄『日蓮宗不受不施派の研究』立正大学仏教学会（1956年）

外部リンク

津島の名刹「妙善寺」 デジタル岡山大百科 岡山県立図書館

妙善寺は、その長い歴史の中で様々な困難を乗り越え、現在も地域の人々に親しまれる寺院として存在しています。静寂に包まれた境内を訪れ、歴史の重みを感じてみてはいかがでしょうか。

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