池上本門寺

池上本門寺

池上本門寺（いけがみほんもんじ）は、東京都大田区池上に位置する日蓮宗の大本山で、長栄山を山号、そして大国院という院号を持っています。これは古くから「池上本門寺」として知られ、日蓮入滅の霊場としても重要視されてきました。日蓮宗の十四霊蹟寺院のひとつであり、特に歴史的、文化的な価値から七大本山にも数えられています。

歴史的背景

この寺の歴史は弘安5年（1282年）にさかのぼります。日蓮が病を患い身延山から池上に移動した際、彼は池上宗仲の館で過ごし、その後数日間のうちに現在の本門寺となる場所に一宇を建立しました。日蓮の没後、池上宗仲は法華経にちなんで寺領を寄進し、本門寺の基礎が築かれました。

以降、日蓮の弟子日朗によって引き継がれ、寺は鎌倉時代から室町時代にかけて武士たちの庇護を受けるようになりました。江戸時代には多くの大名の祈願寺として栄え、その後の戦争の影響を受けながらも復興がなされ、衆を集め続けています。

伽藍・境内

池上本門寺の境内には、歴史的建築物が点在しています。例えば、元禄年間に建てられた総門は、本阿弥光悦による扁額がかかっています。また、石段坂「此経難持坂」は加藤清正の寄進によるもので、石段の数は法華経の詩句に由来しています。

仁王門は1977年に再建されたもので、元々の国宝は空襲で焼失しましたが、現在も新たに制作された仁王像が安置されています。日蓮像は1983年に建立され、境内には日朝堂や鐘楼、大堂など、重要な儀式や祈りの場が点在しています。

特に大堂は日蓮を祀るために設けられており、その再建には多くの寄進が寄せられました。現在の大堂は鉄筋コンクリート造で、堂内には日蓮聖人坐像が安置されています。

文化財

池上本門寺は、いくつかの国指定重要文化財を保有しています。例えば、五重塔は江戸時代初期に建立され、江戸幕府の支援を受けて現在まで保存されてきました。宝塔もまた日蓮に関連し、1828年に再建されたものです。

御会式

毎年10月11日から13日にかけて行われる御会式は、池上本門寺での最大の祭りです。この期間には、約30万人以上の参拝者が訪れ、商店街も賑わいます。過去には最大で100万人近い人々が集まり、屋台の出店が数百店に及びます。

近年はコロナ禍の影響で出店数が減少しているものの、2023年には例年通りの開催が期待されています。御会式には様々な伝統や文化が盛り込まれ、観光客や地元住民にとって欠かせないイベントとなっています。

アクセス

池上本門寺は東急池上線の池上駅から徒歩10分の距離にあり、また都営地下鉄西馬込駅からもアクセス可能です。東京都内からのアクセスが良好で、訪れるには最適な立地です。文献の記載により、地域の歴史や文化を更に深く学ぶことができます。

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