妙行寺 (名古屋市中村区中村町)

妙行寺（みょうぎょうじ）の概要

愛知県名古屋市中村区に位置する妙行寺は、日蓮宗に属する寺院で、山号は正悦山です。この寺には法華三法を本尊として祀っています。妙行寺は、武将である加藤清正の出生地とされており、地域の歴史と深く結びついています。以前の本山は大本山本圀寺で、日蓮宗の流れの一つである達師法縁に属しています。

歴史

妙行寺の創建時期ははっきりとは分かっていませんが、もともとは真言宗の寺院「本行寺」として存在していました。この寺院は、現在地から約220メートル東に位置していましたが、永仁2年（1294年）に日像によって日蓮宗に改宗されました。その後、火災に見舞われ焼失しましたが、1535年に中興の祖である日勢上人によって「妙行寺」として再建されました。

加藤清正は妙行寺付近で育ち、慶長15年（1610年）に名古屋城の建設時に、その余材を利用して自らの生誕地に妙行寺を移築しました。このため、清正に関連する熊本の本妙寺との関係が深まります。また、江戸時代後期には尾張国における清正公の信仰の中心地となりました。

境内

境内には多くの見どころがあります。

• - 本堂: 妙行寺の本堂は、その荘厳さと美しさで訪れる人々を魅了します。
• - 庫裏: 記録儀式や参拝者を迎える役割を持つ重要な施設です。
• - 洗心殿: 御祈願や参拝の場として利用されています。
• - 加藤清正像: 1960年に建立されたこの像は、清正の生涯を偲ぶ重要なシンボルです。
• - 庭園: 美しい庭園は散策に最適で、自然の中で心を休めることができます。
• - 清正公堂: 加藤清正を祀る堂であり、訪れた人々が身を清める場所です。
• - 鐘楼: 鐘の音が境内に広がり、静けさと清らかさを感じさせます。
• - 山門: 庭園への入り口であり、妙行寺に訪れる人々を迎え入れています。

文化財

妙行寺には愛知県指定の有形文化財がいくつかあります。

• - 絹本著色加藤清正画像（慶長十六年の日遙賛）: 1幅、付属品として日遙筆による大曼荼羅が1幅あります。
• - 紙本著色一尊四菩薩画像: 文化的価値の高い作品です。

また、旧末寺として知られる白毫山光耀寺も近隣にあります。日蓮宗において1941年に本末を解体したため、現在ではこのように呼ばれるようになりました。

アクセス

名古屋市営地下鉄東山線の中村公園駅から徒歩約8分の所にあり、訪れるのも容易です。近くには歴史的な公園である中村公園があり、多くの観光客が訪れます。公園内には豊臣秀吉の出生地も存在し、地域の歴史を深く感じられるでしょう。

まとめ

妙行寺は名古屋市において、加藤清正の生誕地として、また日蓮宗の重要な寺院として知られています。歴史的価値や文化財、境内の美しさなど、訪れる価値のある場所です。

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